木曜日, 11月 29, 2012

初奈良

 奈良女子大学で開催された動物行動学会に参加して、ポスター発表をしてきた。(下がそのポスター。線が透けてしまっている...)発表内容は論文になった「鳥の複雑なさえずりの進化的デザイン」。いくつかの学会でこの研究を発表をしてきたが、動物行動学会で話すのは初めて。
 いつものごとくアウェイな感じだったが、知人やネットワーク分析に興味のある研究者が聞きに来てくれた。近頃はデータ解析のアドバイスを求められることも多くなり、そろそろ若手から中堅の研究者として成長しなければと思った。
 奈良はちょうど紅葉が見頃で、学会の後、東大寺の大仏や奈良公園の鹿を見に行って来た。せんべいになど見向きもしない鹿がたくさんいた。鹿も飽食の時代だ。
 名古屋から奈良へは電車でも行けるが、高速バスだと2時間半ぐらいでリーズナブルに行ける。そして、奈良から大阪や京都へは1時間もかからない。今度行くときはもっとゆっくりしたい。

 

火曜日, 11月 20, 2012

iPad mini

 Ratinaディスプレイモデルが発売されたら買おうと思っていたのだが、誘惑に負けてiPad miniブラックの32GBモデルを買ってしまった。[Link] 根っからのAppleファンからは酷評されている製品だが、大きさや持った感触や軽さが丁度いい。電車の中やカフェで使うのには通常のiPadよりminiがいい。高かったが満足している。
 そして携帯用のBluetoothキーボードも買った。ネットとでいろいろ調べて評価が高かったFeedom i-Connexというのにした。[Link](僕が買ったのはi-Connex 2)。折りたたみ式の割にはキーが打ちやすいし、iPad用のボタンもあるので、iPad miniにつなげて使うには便利。最近、新しい飛行機はエコノミークラスでもUSBポートがついているので、iPad miniとこのキーボードがあれば、給電しながらずっと書き物ができる。(注: シンガポール航空の座席のUSBでは給電できなかった。その代わり座席に電源があった。)
 もっとも、飛行機の中で論文など書いたためしがないが。

 

木曜日, 11月 15, 2012

早いもので...

モモフクのラーメン(昼メニュー)
 NYから帰国してもう1週間が過ぎようとしている。朝3時に起床して書類仕事をし、9時にホテルを出てゼイバーズで朝食。セントラルパーク近くのCoffee Beanでモーニングコーヒを飲んで、さらにHunter Collegeまで歩く。そして、日が暮れるまでOferのラボで仕事をし、Columbus CircleのWhole Foodsで夕食をとって、散歩しながらホテルに帰る。そんな生活も充実していて楽しかった。
 高い旅費を使って来ているのだから1秒も無駄にすまいという気持ちがなせる技なのか、1日がとても長く感じた。日本にいるとするすると抵抗感なく時間が過ぎてしまう。要は気持ちの持ちようなのだろうが。(カイロス時間)あの集中力と緊張感を。
 今回のNY滞在で悔やまれるのがラーメンを食べたこと。以前テレビで紹介していたが、今、NYではラーメンが大ブーム。(LAもそう)写真はその火付け役と言われるモモフクのラーメン。普通の醤油ラーメンが14ドルもする。チップを入れるともっとだ。上のトッピングは白菜の漬け物。うまからず、まずからず、うーん。

土曜日, 11月 10, 2012

「現れる存在」が発売されました

 翻訳のプロジェクトが立ち上がったのが2009年。確か僕がUCLAに行く前だった。そして、担当した9章の下訳を仕上げたのがその年の夏で、夕食後、書斎で毎日2時間ぐらいずつ翻訳の作業したのを覚えている。(むちゃくちゃ大変だった...)そして、2010年の春から夏にかけて、プロジェクトのメンバーが集まって、時にはSkypeで、議論しながら互いの訳をチェックした。2010年の夏合宿でも議論が行われた。本の内容の難しさから、翻訳の作業は困難を極め、一時は本当に出版にまでこぎ着けるのか不安になった。
 2011年3月に、著者のアンディー・クラーク氏が来日し、東大駒場キャンパスで講演を行った。(残念ながら僕は参加できなかった)しかも、あの大地震の当日にだ。そのときの講演と議論が、この本の付録として収録されいる。そして、池上さんの素晴らしい解説も収録されている。
 最終的に、先輩の森本さんと師匠の池上さんが大変な監訳作業を成し遂げ、この「現れる存在」がようやく完成した。東京の書店にはもう並んでいると思う。
 身体性認知科学を志す人はにはぜひ読んでほしい本だ。内容は決して優しくないが、研究のヒントが詰まったとても良い本だと思う。僕自身、翻訳を通じて多くのことを勉強させてもらった。



日曜日, 11月 04, 2012

格差のNY

 共同研究のためにNYに来ています。ハリケーンの影響で公共の交通機関が全て運休している中、ホテルに到着できるのか心配していましたが、JFKからはシャトルバスで意外とすんなり行けました。しかし、マンハッタンの機能はまだ完全には回復しておらず(セントラルパークは封鎖中、南部の一部はまだ停電中)、サンディーの猛威の爪痕がまだ至る所に残っています。[Link]
 2年ぶりにNYに来て感じたことを何となく書いてみます。
  • ニューヨーカーとツアリスト
    ハリケーン直撃の直後だというのに、観光客がめちゃめちゃ多い。日本人はあまり見かけないが、ヨーロッパからのカップルや家族連れをよく見かける。そんな中、マンハッタン南部に住む友人は、停電が続いているため、別の友人宅へしばし家族で避難するという。
  • 富める者と貧しい者
    どこのスタバにいっても長蛇の列。みんな決して安くないマフィンとラテを躊躇なく注文して、席があくのを待っている。一方、店の外では、ぼろぼろの衣類を着て寒そうにしている人たちが、小銭を下さいと紙コップをシャカシャカさせている。
  • 建築物の新旧
    僕が泊まっているホテルはネットで見つけた格安ホテル。[Link] それでも1泊1万円ぐらいはするのだが、とにかく不満。風呂とトイレは共同。冷蔵庫は壊れていて何かくさい。テレビもポットもない。壁も天井も薄いので、話し声や足音が聞こえてくる。一方、コロンブスサークルにある建物やMOMA、五番街にある建物は何と美しく機能的で立派なこと。
 何をとっても良くも悪くも「平均的」な日本とは違い、極端な凹凸と厳然たる差が存在するNY。どちらが好きかは好みの問題だが、とにかくNYではアクティブでないと生きていけない。