木曜日, 7月 09, 2009

Peet'sと動物とカオス

 Peet'sでコーヒーを飲んでからラボに行くのが僕の習慣。毎日ほぼ同じ時間に来て、「コーヒーS、マフィンは要らない、レシートも要らない」という僕の台詞を覚えている店員さんがいて、いつも「Have a good day!」と気持ちくコーヒーを渡してくれる。コーヒーを飲みながら読書するこの時間が好きだ。
 先月は「動物行動学入門 (同時代ライブラリー (185))」を読み直した。1985年の本なので、内容的には古くなっている部分もあるが、動物行動学の基本がとてもしっかりと書かれている。原書も訳本も古本でのみ入手可能。
 今月の本は「水滴系のカオス」。こちらも原書は1984年と古いのだが、翻訳されたのは2006年。訳もしっかりしているし、補足やその後の進展、参考文献など、原著にはない情報が付加されている。モデルを用いて複雑な現象を理解するというやり方のとてもよいお手本。以下は、目から鱗が落ちた箇所。
「モデル」とは、対象となる系の定性的振舞いを分析するため、関連する変数全てを用いずに、少数の変数とそのダイナミクスによって系を表現したものである。
...(途中略)...
この単純なモデルは何ら予測能力をもたないが、水滴系の振舞いを一次のオーダーで近似する程度の記述力をもっている。
 水道のポタポタは、ミクロの規則とは関係なく生じるマクロな現象で、少数自由度カオスの良い例となっている。そのような系の予測可能性を情報理論を用いて考察する、というのがこの本の狙いである。どちらの本も書かれたのが1980年の半ばなんだ。かたや動物行動学かたやカオス。そんな時代だったんだ。


追伸(2009.07.10):
上記のSlater本は、その後、"Essentials of animal behaviour"という名前で再出版されていました。

火曜日, 7月 07, 2009

Birdsong Seminar

 Whiteのラボの人にお願いされて、月一でやっているBirdsong Seminarで発表した。夏休みということもあって、聴衆はいつもより少なかった。それでも、ChuckやArnoldをはじめ数人の先生と、ポスドクや院生が10数人来てくれた。少し拍子抜けしたけど、発表は全力でやった。最近やっている歌発達ダイナミクスの情報理論による解析について発表した。たくさんのp*log(p)を見せられても、生物系の人にはピンと来ないかもしれないと思い、いくつか簡単な例を分析してみせた。それが功を奏したのか、わりとみんなに興味を持ってもらえた。マイコドリの求愛ダンスを研究しているSchlingerと博士過程の学生さんは、僕の手法を使ってみたいと言っていた。僕も興味があるのでおもしろそうだ。下の動画はすごい。
 中には、ダイナミクスを語っても、「で?」とか「その現象の実体は何なの?」みたいなことを言う人もいた。それはそれで仕方ない。神経科学の人は、実体がないものはお気に召さない。ある現象を見つけたとして、彼らは、それに対応する遺伝子ニューロンといった実体を探したがる。それは理解ではなくてマッピングだ。「これです」と指差すことが理解じゃない。もちろん重要な作業ではあるけど。ニュートンが万有引力を定式化したのだって、落ちて来るのはリンゴじゃなく、ナシだってカボチャだってよかったはずだ(カボチャが落ちてきたら、骨折じゃすまないだろうけど...)。僕は、実体を流れさせるもの、その効果について知りたい。
 セミナーで発表するとアドレナリンが悪さをする。たぶん、出っぱなしになるんだ。勢いに任せて書いてみた。

日曜日, 7月 05, 2009

AX09

 ダウンタウンのコンベンションセンターで開かれたアニメの祭典、アニメエキスポ(略称AX)に行ってきた [Link]。北米最大のアニメコンベンションだそうで、会場にはお気に入りのキャラのコスプレをした人たちが大勢詰めかけていた。僕もどーもくんもどきと写真を撮らせてもらった(中に入っていたのは女性だったけど)。
 僕は、特定のジャンル(例えば、攻殻機動隊などのSFとか宮崎作品とか)を除いてあまりアニメは見ないが、文化としてあるいは表現方法としてのアニメにはとても興味がある。言葉では一次元的すぎる。絵のみの二次元は広すぎる。空間的広がりと言葉の制約によって、時間も織り交ぜながら、違う方向に緻密な表現を展開できるのではないか。日本のアニメのすごさの所在は人によって解釈が違うだろうけど、理屈はともかく、これだけの人を魅了し続けているのだから、これが何でもない訳がない。下の写真はDSになりたかった人。ふたを閉めたらただの箱。自虐的なギャグだろうか?

火曜日, 6月 30, 2009

花火

 独立記念日を1週間前にして、サンタモニカで開かれた「Celebrate America 09」をいうお祭りに(自転車をこいで)行ってきた。場所はSanta Monica Collegeの競技場で、入場料はただ。数千人は来たのだろうが、観客席でも十分に座れた。余興のステージでは、プロのミュージシャンが1時間ぐらい演奏をして、その周りで大人も子どもも踊りまくっていた。きっと天国でマイケルも踊っていただろう。演奏が終わると、国旗掲揚とともにアメリカ合衆国国歌が流れ、一足お先に独立記念日を祝った。
 一発の大きな花火が打ち上げられると、間髪を入れず、次々と色鮮やかな花火が夜空に咲いた。思えば、こんな間近で花火を見るのは初めてだ。東京近辺の花火大会に何度か奥さんと行ったが、建物や木に遮られて花火が全部見えることはあまりなかった。日本の花火が余韻を楽しむものだとすると、こちらの花火はとにかく勢いを感じるものだ。えいやと打ち上げ、光の向こうに宇宙を感じた刹那、また次の光がやって来る。これはこれで良い。



木曜日, 6月 25, 2009

リスタソ

 アパートに出没するリスはとても人慣れしていて、袋をガサガサさせると、餌をくれるのかと思い込んでこちらにやって来る。持っていたチェリーなんて放り出して。
そして、ものすごい顔で袋を覗き込む。
でも、残念。これは燃えるゴミの袋なんだな。

火曜日, 6月 23, 2009

君の名は

 ここ1ヶ月ぐらいずっと曇りがちだったが、先週あたりから、ようやく本来の日差しが戻って来た。太陽と青い空がなければ、カリフォルニアらしくない。ロサンゼルスに来て、東京とはずいぶん違うなと感じたのものの1つは、街に見られる草花の雰囲気。東京では、草花は街の一部となり調和しているが、こちらのものは自己主張がかなり強い。原色に近い色で積極的に街を色付けている。それはそれで美しい。カリフォルニア・フィールド図鑑に載っていない花がたくさんあるので、それらは輸入種なのかもしれない。名前が知りたい。