講義は土曜1限なので、土曜は早起きして大学に向かう。田町駅に着いて、職場に向かう途中、蝉が鳴く力強い声が聞こえた。もっと前から聞こえていたのかもしれないが、そこに注意が向く余裕もなかったのだろう。「ああ、夏か。もう、夏休みに入るのか。」
自分が小学生の頃は、夏休みに何をしていただろう。ラジオ体操、昆虫採集、読書。スマホもタブレットもない時代なので、ウルトラマンなどの再放送を見たりもしていた。お盆になれば、浪江の祖父の家に泊まりに行くのも楽しみだった。
もっと時間がゆっくりと流れ、自分と世界と向き合う時間がたくさんあった。それは貴重なことだったのだと思う。SNSとAIでいくらでも時間が溶けてしまう現代、これでよいのかと疑問と不安を抱えつつ、使いこなさなければ生き残れないというのも現実。ややこしい。