水曜日, 9月 14, 2022

ありがとう626

  9月13日、名大・笹原研の学生室(情報学棟626室)をクローズし、鍵を返却した。これで名大での重責は全うしたことになる。

 私が異動してから学生たちが困らぬようにと、4台のサーバー、フルフルでカスタマイズしたiMacも置いていった。さきがけや科研費の予算で、アシスタントの方に大変な手続きをお願いして購入したものだ。おかげで一度も壊れることなく、学生たちの研究を支えた。

 プリンターのトナーと用紙も予備をたくさん購入して、備蓄しておいた。実はこれが厄介で、基本的にこれらのものは直接経費では購入できない。名大では間接経費をもらえていたので、それを使って購入した。結局使い切ることなく、同僚の先生にもらっていただいた。しかし、もし不足していたら支障が出ていただろう。これでよかったのだ。

 サーバーを東工大に移す手配をし、学生が残していった壊れた冷蔵庫はお金を払って業者に引き取ってもらった。ゴミや学生が残した本などを片付け、最後にざっと清掃をして、626室に鍵をかけた。

 学生たちとセミナーをし、熱く議論した626の部屋とも、これでお別れだ。無事学生たちが巣立っていったという安堵感と一抹の寂しさを感じながら、名大を後にした。

日曜日, 9月 04, 2022

信じられる学生たち

  名大から東工大に異動する際に残っていた学生のうち最後の2名が、この9月に学位を取得して、卒業できる見込みとなった。学生たちに「おめでとう、よくがんばった」と言ってあげたい。

 1名は博士号を取得し、中国のAIの研究所でポスドクとして働くことが決まっている。もう1名は修士号を取得し、名大院の博士後期課程への進学が決まっている。残りの3名は既に卒業し、みんな就職している。全員無事に卒業させることができ、安堵した。

 コロナや異動という条件がなければ、教員の当然の仕事の1つということになるだろう。しかし、名大の教員ではない状態で、かつ、コロナ禍で名大に通えないとか、学生同士の交流がないという状態で、これを達成することは想像を絶する苦労があった。

 異動するときに決意したのは「1名もドロップアウトさせず、必ず全員卒業させ、彼らが望む次のキャリアに接続する」ということ。そのためにできる限りの努力をしてきたつもりだ。それができたことは誇りに思うし、それができたのも、「彼らはきっとやってくれる」と信じられる学生たちだったから。そういう名大生たちと研究ができたことは幸せなことだ。

 名大最後の指導学生は学位授与式の総代(複雑系科学専攻)を務め、東工大最初の指導学生も学位授与式の総代(MOT)を務める。1年で2名の総代が自分の研究室から選ばれた。誇らしい。おめでとう。