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遅ればせながらバルセロナ滞在の追記です。ロンドンのヒースロー空港で置いてきぼりになった荷物は無事に翌日届きました。この話を橋本敬さんや山内ジミーさんに話したら、むしろ「荷物を運んでくれてありがとう」、というぐらいの気持ちでいないと駄目だとのこと。さすが旅慣れしている人の言うことは違う。次回からは、一日分の下着と歯ブラシぐらいは手荷物に入れておこう。
学会がほぼ毎日、朝9時から夜7時ぐらいまであったのであまり観光はできなかったが、せめてアントニ・ガウディの建物ぐらいは見ておきたいと、学会の合間にサグラダ・ファミリア教会とバトリョ邸を見てきた。左の写真は一生完成しないのではないかと思われていたが、2026には完成する予定になったサグラダ・ファミリアの鐘楼からの眺め。着工が1882年だということだから、実に126年も工事が続いていることになる。バトリョ邸もそうだったが、デジカメなんかでは切り取れないぐらい表現が細部に当たって溢れていて、僕がどんなに言葉をつくしたところで伝えられない、そんな構造物だった。そして、形と機能がみごとに融合していて、古いどころか何世代も時代を先取りしているような感じがした。これが天才の仕事なのか。人と違うものを作ろう作ろうとしてこうなったのではない、自分の内なる声のままにただ表現しただけなのだ。今度バルセロナに来るときは、すべてガウディ作品を見てみたい。