あちこちのブログ(例えばここ)で評判だった「食える数学」を読んだ。著者は数学科で数学を学んだ後、企業の研究所で工学に携わり、その後、工学部の教員となり数学を教えるに至る。数学科の数学と工学部の数学は全然違うということは大学にいるとしばしば耳にすることだが、著者は身をもってそれを体験し、それをざっくりとこの本にまとめている。著者は「証明を重視しない高等数学」を数学IVと呼び、それが工学部などで必要とされる数学だと主張する。確かに数学IVの良い教科書があったら、僕も数学を学ぶのに苦労しなかっただろう。
数学者は美しさにこだわり、工学者は役に立つかどうかを最優先する。おそらく物理学者はこの中間ぐらいだろう。この中間を行くのにちょうどいい数学の本がほしいものだ。著者も書いているが、「これなら分かる応用数学教室」はそのうちの1冊だと思う。
金曜日, 1月 28, 2011
日曜日, 1月 23, 2011
琥珀茶房
僕ら夫婦の趣味はカフェ巡りで、休日はよく近所を散歩して新しいカフェを開拓している。今回は阿佐ヶ谷でいいカフェを発見した。琥珀茶房というお店で、阿佐ヶ谷駅から歩いて5分ぐらいのところにある。全席禁煙。店内にはジャズが流れ、いろんなカップが行儀よく飾られていて、雰囲気はとても落ち着いている。感じの良いおばさんが丁寧に入れてくれたコロンビアがうまい。デザートは300円と手頃なのもうれしい。読書しながらゆっくりとした時間を楽しむにはとても良いお店だ。入り口にはたまという猫が(運がよければ)います。にゃ〜。
阿佐ヶ谷にはまだまだ知らないカフェがたくさんあるので、また機会があったら開拓してみたい。
阿佐ヶ谷にはまだまだ知らないカフェがたくさんあるので、また機会があったら開拓してみたい。
木曜日, 1月 20, 2011
近所の本屋さんにて
今朝、近所のあゆみブックス(高円寺店)に行ったら、入り口の目立つところに再入荷した思想地図β vol.1のコーナが設置されていた。お店の方の許可を得て写真を撮らせていただいた(快諾していただきありがとうございました!)。あゆみブックスは小さな本屋さんですが、置いてある本のセンスがとても良くてしばしば立ち寄ります。
このコーナーには、他にも思想地図βの著者および内容的に関係した本が置かれていた。いくつかお勧めの本のリンクも張っておきます。東さんと北田さんの「東京から考える」は今読んでいるところで、僕にとってはとても新鮮。
このコーナーには、他にも思想地図βの著者および内容的に関係した本が置かれていた。いくつかお勧めの本のリンクも張っておきます。東さんと北田さんの「東京から考える」は今読んでいるところで、僕にとってはとても新鮮。
月曜日, 1月 17, 2011
メディアがつくる違和感
このシンポジウムに行ってきた[Link]。主体と環境(他者も含む)とのインターフェースを「メディア」と考えると、メディアが変われば当然我々はその影響を受けるし、研究やアートもまた例外ではない。特に現在のウェブは「拡張された脳」のと言えるぐらい強力なメディアとなった。また、TwitterやFacebookなどのSNSの興隆によってウェブが社会のインフラとして機能し始めたことによって、否が応でも我々は変わらざるを得ない。本来知り得ないはずの情報がネットを行き来し、本来繋がらないはずのモノ、コト、人がつながり化学反応が生じる。
このような強力なメディアを手にした我々は次第に違和感を覚えるようになってきた。こんな状況をどう捉えればよいのだろう。シンポジウムでは、このような「違和感」を前向きに捉え、様々なケーススタディーが紹介されていたと思う。また、違和感を古びたパラダイムで分析的に解消するのではなく、むしろ違和感を生み出しつづけるものを作らなくてはいけない、というメッセージもあった。全ての科学が後者の立場に親和的なわけではないが、意気込みとしては大事だと思う。
このような強力なメディアを手にした我々は次第に違和感を覚えるようになってきた。こんな状況をどう捉えればよいのだろう。シンポジウムでは、このような「違和感」を前向きに捉え、様々なケーススタディーが紹介されていたと思う。また、違和感を古びたパラダイムで分析的に解消するのではなく、むしろ違和感を生み出しつづけるものを作らなくてはいけない、というメッセージもあった。全ての科学が後者の立場に親和的なわけではないが、意気込みとしては大事だと思う。
月曜日, 1月 10, 2011
良薬口に苦し
新年早々妻が風邪を引き、程なく僕も風邪を引いた。まずのどがチクチクと痛くなり、次に鼻水・鼻づまり。翌日から咳が出始め、昨日まで咳がひどかった。今日は大分体調が回復して、咳も出ない。先週末は面接があったので、何としても発表中ゲホゲホなんて状態はさけたかった。
そこで、ここぞというときに、春先に風を引いたときにお医者さんからもらった竹筎温胆湯(チクジョウタントウ)という漢方を飲んだ。この薬はしみじみと苦い薬で、水で流し込んだ後も3時間ぐらいは苦さが口の中に残る。飲み込むのに勇気がいる。しかし効果は覿面で、飲んでしばらくするとタンがすっと切れて咳が出なくなる。おかげで発表は何とか乗り切れた。ここ数日で体重が2kgぐらい減って、体が軽くなった。災い転じて福となす。
そこで、ここぞというときに、春先に風を引いたときにお医者さんからもらった竹筎温胆湯(チクジョウタントウ)という漢方を飲んだ。この薬はしみじみと苦い薬で、水で流し込んだ後も3時間ぐらいは苦さが口の中に残る。飲み込むのに勇気がいる。しかし効果は覿面で、飲んでしばらくするとタンがすっと切れて咳が出なくなる。おかげで発表は何とか乗り切れた。ここ数日で体重が2kgぐらい減って、体が軽くなった。災い転じて福となす。
月曜日, 1月 03, 2011
単純明快
新年の抱負(New year's resolution)は「単純明快」でいきたいと思います。どんな分野であれ、本物だと感じる「もの」や「こと」には共通してこの言葉が当てはまると思います。ごちゃごちゃとして言い訳がましくなく、理路整然とビシッと一本筋が通っている。そういうものを生み出すためには、他人と比較することをやめ、自分がしたいことに忠実であるべきだと。小さい頃、友達の持ち物を羨むときに親に言われたはずです。「よそはよそ、うちはうち。」あるいは、坂本龍馬ならばこう言うでしょう。
迷いはポケットにしまって、コンパクトなスイングを心がけます。打球はセンターの頭上を越えて行くでしょう。
世の人は我を何とも言はば言へ 我がなすことは我のみぞ知る昨年はあまり物事がうまくいかず心も折れかけましたが、また沸々と根拠のない自信が湧いてきました。ちょっとずつですが状況も好転しつつあります。先月発売された思想地図βは大変好評で、僕の記事にも読者から「おもしろかった」というツイートがいくつか寄せられました。うれしい限りです。現在、特設サイトにて記事のサンプルをご覧になることができます[Link]。
迷いはポケットにしまって、コンパクトなスイングを心がけます。打球はセンターの頭上を越えて行くでしょう。
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