土曜日, 8月 25, 2012

2年ぶりのLA

 力強い日差しと乾いた風、青い空に伸びるパームツリー。この開放的な場所に住んでいたのだった。およそ2年ぶりにLAにやってきた。
 迎えに来てくれた友人の車から、自転車であちこち出かけていたあの頃の記憶を重ねつつ、変わってしまった場所の情報を上書きしつつ、景色をせわしく眺めていた。しかし、つい先日までここにいたかのように記憶ははっきりとしていて、「久しぶり感」がないことに驚いた。
 今回の出張の目的は、UCLAの共同研究者と今後の研究について議論し、野外調査を実施することだ。残念ながら、この時期はお目当ての鳥のさえずりはあまり聞かれないそうだが、次回に備えて生息地域の下調べをしておく必要がある。また、サウンドスケープの他の住人たちのさえずりも記録しておきたい。
 UCLAでやった最初の仕事がようやく論文になり、それをもとに次の一歩を踏み出そうとしている。ここに来る前は、様々な課題を抱えて頭がパンクしそうだった。しかし、この開放的な空間にいると、そんなことはちっぽけな悩みに思えてくる。答えは単純にして明快。やればいいだけのこと。
UCLAの新しいLife Science Building

日曜日, 8月 19, 2012

徳重でカフェる

 高円寺には素敵なカフェがたくさんあって、休みのたびに出かけていたものだった。名古屋に引っ越すことになり、コメダ珈琲は知っていたものの(今やどんどん東京に進出している)、他にお気に入りのカフェができるかしらと思っていた。しかし、それは杞憂だった。
 以前紹介したカフェ・リリアンを含め、徳重周辺には特徴あるカフェがいろいろある。お盆休みにはカフェ ダウニーに行ってきた。ここはカリフォルニア・スイーツが楽しめるお店で、外観もLAにあってもよさそうな感じ。イチジクのケーキ [写真] を頂いたが、味が日本風にアレンジされていておいしい。実は今週、2年ぶりにLAに行くのだが、よく通っていたアマンディーヌを思い出した。絶対再訪する!
 今日行ったリグノーサカフェもお洒落で良い雰囲気。中二階のソファーの席で、ゆっくりとスイーツとアイスコーヒーを楽しんだ。休日は結構混むようなので、予約をしてから行った方が良いかもしれない。

ダウニーカフェ

リグノーサカフェ





火曜日, 8月 14, 2012

犬山城とお伊勢参り

 義兄が遊びに来たので、車で外出して来た。一日目は犬山城 [写真]。犬山城は現存する国宝の天守4つの中で最古(松本城には去年行った [Link])。それほど大きくないのですぐに最上階に上れ、外に出て景色を眺めることが出来る。ベランダ(とは言わないだろうなw)に傾斜がついていて、滑りそうでちょっと怖い。信長の時代、武将たちもここから濃尾平野を見下ろしていたのかと思うと感慨深い。
 二日目はお伊勢参り。名古屋からだと約120kmなので、高速道路がすいていれば2時間かからないが、この日は帰省ラッシュや事故などで大渋滞になり、4時間かかった。そして刺すような日差しと猛暑。お参りは伊勢神宮の内宮(ないくう)だけにした。シルバーカードが貰えそうな樹齢の杉の木陰の道を歩き、正宮で家族の健康と幸せなどを祈った。帰りにおかげ横町をざっと見て、赤福氷を食べた。今度は秋に訪れて、もっとゆっくりとお参りしたい。
















犬山城から見た木曽川





















おはらい町通り

金曜日, 8月 03, 2012

七度目の正直

いやー、長かった、そして辛かった。UCLAでやった研究の論文がようやく受理されました。2年以上かかってしまいました。さえずりの構造原理をネットワークで定量化する手法の論文で、オオムジツグミモドキ(California Thrasher)の複雑なさえずりにスモールワールド性があることを初めて示しました。
 手法の論文なので、手法のアイディアが査読の焦点になるはずなのですが、解析例が一個体しかなかったため、結果が鮮やかでもデータ不足ということで、問答無用で却下されるのがほとんどでした。そもそも、ネットワークとさえずりの複雑さを関係付けて議論した論文なんて(これまでに)ないので、査読者の選定や査読にすごく時間がかかりました(1年近く音沙汰無しということもあった)。
 最初はNSPを頭文字にもつ有名雑誌に投稿しましたが、即撃沈。これは当然ですが。そして、それに次ぐ雑誌に出して、今度は査読にはまわるものの先程の理由で却下。一誌は、査読者はポジティブなコメントで、直せば通るはずだったのに、副編集長が反対して却下。結局6誌から振られました。そして七度目の正直で、PLoS ONEに受理されました。 今回は幸運にもデータが手に入ったので、解析例を追加できたのが受理に大きく影響しました。もっと早くにデータがあったならば、こんなに苦労しなかったのに。。。
 間違いなくこれまでで一番の難産となった論文ですが、取りあえずはホッとしています。ぜひ多くの人に読んでもらいたいです。