いやー、長かった、そして辛かった。UCLAでやった研究の論文がようやく受理されました。2年以上かかってしまいました。さえずりの構造原理をネットワークで定量化する手法の論文で、オオムジツグミモドキ(California Thrasher)の複雑なさえずりにスモールワールド性があることを初めて示しました。
手法の論文なので、手法のアイディアが査読の焦点になるはずなのですが、解析例が一個体しかなかったため、結果が鮮やかでもデータ不足ということで、問答無用で却下されるのがほとんどでした。そもそも、ネットワークとさえずりの複雑さを関係付けて議論した論文なんて(これまでに)ないので、査読者の選定や査読にすごく時間がかかりました(1年近く音沙汰無しということもあった)。
最初はNSPを頭文字にもつ有名雑誌に投稿しましたが、即撃沈。これは当然ですが。そして、それに次ぐ雑誌に出して、今度は査読にはまわるものの先程の理由で却下。一誌は、査読者はポジティブなコメントで、直せば通るはずだったのに、副編集長が反対して却下。結局6誌から振られました。そして七度目の正直で、PLoS ONEに受理されました。 今回は幸運にもデータが手に入ったので、解析例を追加できたのが受理に大きく影響しました。もっと早くにデータがあったならば、こんなに苦労しなかったのに。。。
間違いなくこれまでで一番の難産となった論文ですが、取りあえずはホッとしています。ぜひ多くの人に読んでもらいたいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿