木曜日, 12月 25, 2014

鴻鵠の志

 「こうこくのこころざし」と読む。これは大きな志や壮大の考えを指す言葉。もともとは史記から来ている[Link]。
燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや
ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない。英訳するとこうなる[Link]。
Ask not the sparrow how the eagle soars.
ワシがどうやって空高く舞うのかをツバメに聞くなかれ。
 「鴻鵠の志」。男子たるもの常に心に秘めておきたい言葉だ。そして、小さくてつまらないことでウジウジしそうになったら、こう呟いて前に進みたい。
 

火曜日, 12月 23, 2014

雪の高山

 仕事がひと段落したので、有給をとって一泊二日で高山に行ってきた。こんな大雪にもかかわらず、大勢の外国人旅行者が訪れていた。日本人観光客よりも多かったのではないだろうか。中には着ぐるみを着た人たちも...。
 高山陣屋を見学したあと、高山ラーメンを食べ、さんまちの古い町並を散策した。酒蔵や味噌屋、飛騨牛の店。美味しいものがたくさん。
 今回の旅行は「飛騨牛一頭食べつくしプラン」なるもので、高山観光ホテルの夕食には14種類の飛騨牛の肉が出て、焼肉をたっぷりと堪能した。いい牛肉はぜんぜん違う。たまにスーパーの安売りで買ってくる筋ばかりのオージーとは肉の旨みが全然違う。
 帰りは宮川朝市を見物してお土産を買い、下呂に立ち寄って温泉に入ってから名古屋に戻った。久しぶりの楽しい旅行だった。下呂にはまた機会を改めて来たい。

上三之町





















飛騨牛





















途中で立ち寄った和菓子屋さん




















金曜日, 12月 12, 2014

出来ないより出来た方がいいに決まってる、わけではない...

 この記事を読んだ時、衝撃を覚えた。
 話を簡単にまとめるとこういうことだ。逆上がりができない生徒がいて、先生は放課後に練習に付き合ってあげた。先生の頭には「きっと逆上がりが一日も早くできるようになりたいはずだ」という考えが無意識的にあったはず。ところが、初めて逆上がりが出来た時の生徒の第一声が、「もうこれで、逆上がりの練習しなくて良いんだね。」だったというのだ。
「えっ、いままで放課後に練習に付き合ってきたのは何だったの?」この先生は何とも表現し難い理不尽さに困惑したことだろう。二人はそもそも違うスタート地点に立っていたわけだ。
 なぜ衝撃を受けたかというと、自分も学生との付き合いの中でこの手の経験をすることが増えたからだ。この記事によると、「技を教えるより、まず初めに運動そのものの楽しさを教えなければならなかったのだ」云々とある。それはそうかもしれないが、釈然としない。
 大学生や大学院生にまず学問ではなく、学問の面白さを伝えよ、と。それはそうかもしれないが、そしてもちろん心がけてはいるが、釈然としない。自分の意思で、学問がしたくて、大学や大学院に来てるんでしょ?

金曜日, 12月 05, 2014

不可視なものを可視化する

 怒涛の締切ラッシュが終わった。そして無事乗り切った。
 まずは人工知能学会の論文特集「Massive Data Flow ~自然や人工のシステムにみられる複雑さを理解する~」の原稿。これの編集委員をやっているので、自分の論文を投稿しないわけにはいかない。
 とはいえ、まだ完成した研究もなかったのでアメリカから帰国後は、とにかく自分を追い込んで新しい研究に集中した。そして、火事場の何とかというやつか、とても面白い結果が出た。しかも締切の数日前に...。論文は実質的に3日で書き上げた。今回のテーマは「不可視なものを可視化する」。WIREDの今月号を読んでいていろんな気づきを得た。
 そして次は招待講演の概要原稿。しかしこちらは、ワシントンDCでの発表をまとめる際に、ある程度頭を整理していたので1日でできた。ふー。
 そうこうしているうちに、投稿していた論文がリジェクトされて帰ってきたので、こちらも別の雑誌に投稿するために直した。
 そして、来週から名大での講義が2つ、複雑系科学セミナーの発表が1つ。息が切れそうだ。