水曜日, 2月 23, 2022

知の創生のためのお金と時間を

  新学術の領域会議で発表をした。この新学術は「言語進化」をテーマとしたもので、僕が修士課程までやっていた物理学をやめて、博士課程から取り組んだのがこのテーマだ。ポスドクになってからも、データ分析が中心になったが、このテーマに取り組み続けた。

 あの時に読んだ本や論文が、今の自分の研究の幅につながっている。ティンバーゲンの4つの質問、動物行動学、オートマトン、鳥のさえずり、発達と進化、音声分析、ネットワーク。いろいろなことを学んだ。

 そして、好きなことを続けていると、何とかなるものだ。今振り返ると、なんと無謀な🥶という感じがするが、自分が面白いと思うものに我武者羅にやっただけだ。大学教員になる将来しか頭の中にはなかった。

 領域会議での若手研究者の発表を聞くと、みんな素晴らしい研究で、パブリケーションもしっかりとしている。これからの科学を牽引していく優秀な人たちだ。分野を超えたコラボレーションから、新しい知が生まれつつある。

 こうした知を創生するためのお金と時間を大学から奪わないでほしい。

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