日曜日, 9月 04, 2022

信じられる学生たち

  名大から東工大に異動する際に残っていた学生のうち最後の2名が、この9月に学位を取得して、卒業できる見込みとなった。学生たちに「おめでとう、よくがんばった」と言ってあげたい。

 1名は博士号を取得し、中国のAIの研究所でポスドクとして働くことが決まっている。もう1名は修士号を取得し、名大院の博士後期課程への進学が決まっている。残りの3名は既に卒業し、みんな就職している。全員無事に卒業させることができ、安堵した。

 コロナや異動という条件がなければ、教員の当然の仕事の1つということになるだろう。しかし、名大の教員ではない状態で、かつ、コロナ禍で名大に通えないとか、学生同士の交流がないという状態で、これを達成することは想像を絶する苦労があった。

 異動するときに決意したのは「1名もドロップアウトさせず、必ず全員卒業させ、彼らが望む次のキャリアに接続する」ということ。そのためにできる限りの努力をしてきたつもりだ。それができたことは誇りに思うし、それができたのも、「彼らはきっとやってくれる」と信じられる学生たちだったから。そういう名大生たちと研究ができたことは幸せなことだ。

 名大最後の指導学生は学位授与式の総代(複雑系科学専攻)を務め、東工大最初の指導学生も学位授与式の総代(MOT)を務める。1年で2名の総代が自分の研究室から選ばれた。誇らしい。おめでとう。

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