火曜日, 10月 05, 2010

セミナー発表二連ちゃん

 今日はラボのセミナーで2つ連続で発表をした。論文紹介はもともと担当だったのだが、K先生が風邪を引いて急遽ピンチヒッターとして研究発表もすることになった。結果的にはセミナーは盛り上がり、いい質問が(中にはすぐに応えられない難しい質問も)たくさん出て、発表者としてはとても楽しかった。
 論文紹介ではOferたちの仕事で、睡眠が鳥の歌学習にどのような影響をあたえるか?という論文を紹介した(Dere ́gnaucourt et al. Nature 2007)。行動データだけで実に見事に「睡眠と発達学習の関係性」を示した論文で、Natureの中でも白眉。彼らが見つけたのは「睡眠後に歌が劣化する」という奇妙な現象。
 ひな鳥が歌を練習をしてせっかく上手になったのに、翌朝になると歌がへたっぴになっている。そして、午前中にものすごく練習してまた歌がうまくなって、また翌朝になると歌が劣化している。しかし全体としては、「睡眠後の劣化」と「練習による上達」を繰り返しながら、最終的に歌をちゃんと学習する。では、どうして睡眠は歌の劣化を引き起こすのか?この論文では、「睡眠→聴覚フィードバックがない→誤差修正できない→歌が劣化→再学習する必要(逆に言うとチャンス)→再練習→睡眠...」というサイクルが発達学習にはあることを示唆している。発表資料を以下に添付します。

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