著者の杉原先生はだまし絵や錯視で有名な数理工学の専門家だ。以前、ソシオの研究会でお会いしたことがある。東大を早期退職され、今は明大で特任教授をされている。
本書は著者の大学教員としての経験にもとづいて、大学教授という職業がどのようなものかについて、実に率直に書かれている。大学や研究室運営のこと、論文執筆や学会のこと、研究費取得のこと、などなど。しばしばこの手の本には、アカデミック畑の揶揄や若者を扇動する文言が溢れているものがあるが、本書はそれらとは違う。工学系の教授としての経験が1つの見本として淡々と書かれている。
これから大学教員としての経験を積もうとしている僕にとって参考になった。大学に職を得ようと考えている方は、学生のうちから読んでおくと良いかもしれない。
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