木曜日, 6月 18, 2020

完全オンライン

 活動が完全にオンラインになり、気づいたことがある。できる学生とそうでない学生の差がますます開いている。研究を自分の問題として受け止め、計画を立てて着実に進めることができる学生、意欲はあるものの漠然と研究している学生(やる気があるのは良い)、研究意欲が全くない学生。
 最後のタイプは、自分からは報告も議論のリクエストもない。ラボに来ていれば、ぶらりと院生室に立ち寄ったときに話もできるのだが、オンラインではそうもいかない。ローテーションでやってくるセミナー発表を見ると、力の差は歴然としている。
 もはや、「みんながラボに来て研究する」というスタイルは諦めた。「コロナが開けても、しばらくそれは無理」とかではなく、そもそも、そのようなスタイルが本当に良いのかどうかも疑問になってきた。
 期日までに成果を出せるなら、在宅だろうが、院生室だろうが、カフェだろうが、仕事をする場所はどこでも良い。好きな場所でやれば良い。その代わり、「院生には固定の席とPCを用意して」などということもやめる。席やPCは、空いているところを使いたい人が自由に使ってよいという流動式にする。それがいい気がする。
 

木曜日, 6月 11, 2020

講義だん

 今年度のQ1期は、「計算情報学12」の講義を担当した。学部の講義を一人で担当するのは、実はこれが初めてだ。ソーシャルダイナミクスをテーマとして、ネットワーク科学やデータ科学の基礎を教え、プログラミングの実習を行った。
 初めての講義なので、資料をゼロから作らなければならず大変だった。加えて、オンライン講義の対応をしなければならず、慣れるまでは大変だった。
 当初は、Zoomを使ったリアルタイムでの講義にしようと考えていたが、大学はオンデマンド方式を推奨したので、講義ビデオを公開することにした。学生の負担を減らすために、この状況ではこれでよかったのだと思う。
 今週でその講義を終えた。あとはレポート課題を採点して、成績をつけるだけだ。学生とのコミュニケーションがなく、何の手応えもないまま講義が終わってしまったという感じがして残念だ。
 いつまでこのような状態が続くのだろう。いつもどこかで楽しいイベントをやっていて、すごい人たちがたくさんいて、ワクワクする場所。それが僕にとっての大学だった。今はただ黙々と仕事をこなしている。

木曜日, 6月 04, 2020

学生のいないキャンパス

 非常事態宣言が明ければ、事態は改善するだろうと期待していたが、一進一退という感じ。日々、学生のほとんどいないキャンパスに通って、黙々と仕事をしてるから、変化に気付きづらいのかもしれないが。
 学部生は登校が禁止されているので、当然いない。院生もリモートワークが推奨されているので、あまりキャンパスでは見かけない。授業も全てオンラインで、課外活動も禁止されているので、そもそも学生が大学に来る理由がないのだ。
 うちの研究室では、「ラボで研究してもいいよ」とは言っているが、ほとんど院生は来ない。間接経費で机や椅子やソファーなどの備品を購入し、過ごしやすいオフィス環境を作ってきたが、徒労だったかと思うとやるせない。院生室で研究するスタイルを諦めて、完全にオンラインをメインに移行するのがベターなのかもしれない。ZoomやSlackの隙間をどう埋めるかがポイントだ。
 院生室でワイワイ議論したり、ランチパーティーをやったり。夏休みにみんなで合宿に行ったり。すべては、古き良き時代の大学院の慣習ということになるのだろうか。