日曜日, 5月 30, 2021

束の間の時間

  1Qの講義に目処がつき、2Qまで少し時間が空いたで、このチャンスに「フェイクニュースを科学する」の追補を書き終えた。7200字+図4点なので、短めの1章程度。前回の終わり方が変に凝っていたので、少し書き方に工夫が必要だった。なんとか当初の目的は果たせたかという感じ。

 「フェイクニュースを科学する」は多くの方に読んでいただき、新聞の書評やブログなども評価していただいた。発売から2年が過ぎたが、コロナ禍で再びフェイクニュースの問題が再燃し、需要もあった。しかし、諸般の事情で増刷はされず、ずっと品薄の状態が続いていた。Amazonを見ると中古でも定価より高く、新品にいたっては倍以上の値段で売られている。

 すでに化学同人のホームページやAmazonでも告知されているが、7月下旬に追補を入れた文庫版が出版される。これに伴い文庫版の内容がKindle化される。これからこの本を購入される方は、文庫版かKindleを購入していただきたい。

 一仕事を終えて、燃え尽きた感じがないといったら嘘になるが、もたもたしていられない。2Qの講義の準備もしなくてはならないし、書かなければいけない論文も2本ある。一体何をどうすれば、研究の時間がとれるのか...。


日曜日, 5月 16, 2021

謙虚さ

  「謙虚さ」について改めて考えさせられている。先週はお詫びのメールを書くことが多く、1つの理由はそのことにある。

 提出書類や大学の連絡に対応しなかった学生たちの失礼を、担当の先生方にお詫びするメールを何通も書いた。電話もかけた。自分に非があるならば、関係者に謝罪し、「今後は気をつけます」と反省するのが常識だろう。しかし、学生たちからは謝罪の言葉は一言もなかった。

 さすがに、この態度を注意しないのはまずいと思ったので、「自分のミスを謝罪するのは常識」「対応してもらったら感謝を伝えるのが常識」と注意した。本来は家庭で言うようなことだと思うが、教員としてこの態度を見ぬふりして、何事もなかったかのように研究指導を継続するのはナイと思った。もっと言うと、学生たちの謙虚さのなさに我慢がならなかった。

 昨晩、YouTubeを眺めていたら、桜井和寿 × 稲葉浩志の夢のような対談があって、1限の授業があったのだが一気に見てしまった。どちらも僕が大好きなボーカリストだ。一流であるにもかかわらず謙虚で、言葉を丁寧に選んで説明しようとする様子や、ライブでパフォーマンスを発揮するための日々の努力の話に感激した。謙虚さ、真摯さ、表現者の孤独さ。いろんなものが詰まっている。