昨日ブックオフで、日本進化学会の学会誌で知って気になっていた「素数ゼミの謎」という本を購入した。小学校の頃、夏休みになると浪江(福島県)のおばあちゃんの家に泊まり行って、朝から晩までアブラゼミやミンミンゼミなどをよく捕まえたものだった。標本を作るために、昆虫採集セットからと注射器と防腐剤を取り出して、生きたセミに打つのだが、この時が超怖い。セミが「じじじっ」と断末魔の叫びをあげるのだ。これが怖くて、以来、1週間ほど虫かごでセミを生かしておいて、お亡くなりになってから防腐剤を打つようにした。そんな思い出がある。
さて、この気になるタイトルの本だが、小学生でも読めるようなわかりやすい文章とかわいい絵で、なぜ13年と17年周期で大発生するセミがいるのかを説明している。この不思議なメカニズムには、まず氷河期が関係していること。さらに、13と17という数が共に素数であり、素数の最小公倍数が一般に大きな数になること。これら2つを、「個体数が進化的にどう変化するのか」(ポピュレーションダイナミクス)の観点から読み解いて、素数ゼミの謎に1つの仮説を提唱してる。まさか、進化に素数の性質が絡んでくるとは思いつかなかった。最近の数理生物学は数学どうも難しすぎるので、このぐらいシンプルで面白いと良いのに。
0 件のコメント:
コメントを投稿