最近テレビでもよく見かけるようになった竹内薫さんの本で、物理学の鳥瞰図を得たい人にお勧めなのが「物質をめぐる冒険」という本。「モノ」と「コト」という切り口で、ニュートンの万有引力の法則から、アインシュタインの相対性理論、多くの秀才の手による量子論、そして現代物理学の最先端、超ひも理論を直観的に簡潔に紹介しています。大学の物理の授業も、このぐらい直観的に教えてくれれば、脱落する学生も減るだろうに。ただし、竹内さんの専門が素粒子論だったため、熱力学や統計力学、カオスなどの非線形物理などの話はありません。僕が大学生のころは、竹内さんが書いた哲学関係の本を何冊か読んだことがありますが、最近は科学ものが多いようです。あと、脳科学についての書物もありますが、それはあまり好きではない。僕が脳科学センターにいて、エンピリカルなものに触れる機会が多いからか、脳を物理学と全く同じセンスで解釈するのにはちょっと抵抗がある。ちなみに竹内さんは、木曜の深夜、たけしのコマネチ大学数学科に顧問としてよく出演しています。
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