中学からずっと英語を勉強し、アメリカに留学までしたのだが、自分が思うような英語力はなかなか身に付かない。英語で議論をしていて、自分の考えが間違っているからではなく、英語力がないために議論に負けてしまうことも少なくない。そして、とても悔しい思いをする。英語で考え、適切な単語と構文を選択し、切れ味の良い文を生み出す、そんな生きた英語力が欲しい。
僕の経験から言うと、受け身的に単語帳を眺めたり英会話を聞いたりするよりも、英語で日記を書いたり英作文する(特に、高校の英作文の問題集を片っ端からやった)など、能動的に英語で表現する経験をした方が、上達の度合いは大きかった。最近さぼっているが、Natureのホームページに載っているアブストラクトを翻訳するというのも勉強になる(Nature Asiaに登録すると、アブストラクトの翻訳と原文が対比して読める)。最新の科学的話題も勉強できるし、わかりやすい研究要旨の書き方も学べて、一石三鳥。もっとこれらを計画的に継続しないと駄目なのかもしれない。自分で書いた英文をチェックするのには、Googleの検索が役に立つ。Googleとはさみは使いようだ。
日曜日, 5月 30, 2010
水曜日, 5月 26, 2010
イマココ
「今、ここ、私」というのは、人間とは何か?を議論をするときには必ず出てくるキーワードだ。哲学でこれをやると深刻で、夜も眠れなくなるし、食べるラー油(下)をかけたご飯もおいしく食べられなくなる。しかし、「イマココ: 渡り鳥からグーグル・アースまで、空間認知の科学」が扱っているのは、そうした哲学的な問題ではなく、空間認知という科学的な観点から「今、ここ、私」を考えるということだ(私については明示的には入ってないけど)。
トピックは多岐にわたる。まず、昆虫や動物がどのような認知能力を使って、エサや巣への道を見つけたり、迷子にならずにすんでいるかなどの事例がたくさん紹介されている(このパートが冗長な気がするが)。その後、トピックは人間の空間認知に移り、家や都市の実空間の設計特徴とそれに関係する心理学、さらにはインターネットのバーチャルな空間や自然環境、未来にまで話は及ぶ。最後に、「アーキテクチャの生態系: 情報環境はいかに設計されてきたか」の著者、濱野智史さんが情報空間のアーキテクチャについてわかりやすい補論を寄せている。
ところどころ訳が読みにくいのが残念だが、盛りだくさんと意味ではお得な本だ。目次は以下の通り。
イントロダクション
パート1 アリがショッピングモールで迷子にならないわけ
第1章 ターゲットを見つける
第2章 ランドマークを探す
第3章 ルートを探す
第4章 世界に埋め込まれた地図
第5章 ネズミの頭の中の地図
第6章 ヒトの頭の中の(混乱した)地図
パート2 空間をつくるヒト、ヒトをつくる空間
第7章 家の中の空間
第8章 働く空間/働きかける空間(ワークスペース)
第9章 都市空間
第10章 サイバースペース
第11章 自然空間
第12章 空間の未来
トピックは多岐にわたる。まず、昆虫や動物がどのような認知能力を使って、エサや巣への道を見つけたり、迷子にならずにすんでいるかなどの事例がたくさん紹介されている(このパートが冗長な気がするが)。その後、トピックは人間の空間認知に移り、家や都市の実空間の設計特徴とそれに関係する心理学、さらにはインターネットのバーチャルな空間や自然環境、未来にまで話は及ぶ。最後に、「アーキテクチャの生態系: 情報環境はいかに設計されてきたか」の著者、濱野智史さんが情報空間のアーキテクチャについてわかりやすい補論を寄せている。
ところどころ訳が読みにくいのが残念だが、盛りだくさんと意味ではお得な本だ。目次は以下の通り。
イントロダクション
パート1 アリがショッピングモールで迷子にならないわけ
第1章 ターゲットを見つける
第2章 ランドマークを探す
第3章 ルートを探す
第4章 世界に埋め込まれた地図
第5章 ネズミの頭の中の地図
第6章 ヒトの頭の中の(混乱した)地図
パート2 空間をつくるヒト、ヒトをつくる空間
第7章 家の中の空間
第8章 働く空間/働きかける空間(ワークスペース)
第9章 都市空間
第10章 サイバースペース
第11章 自然空間
第12章 空間の未来
土曜日, 5月 15, 2010
NetSci2010
ネットワーク科学の国際会議NetSci2010のためボストンにあるMITメディアラボに来ている(下の写真。建物はデザインと機能性が両立していて素敵)。先月のEVOLANG8に引き続き、今回もポスター発表。気合いを入れて望んだが思ったほど観客は来なかった。それでも、M田さん、I庭さん、S山さんに研究を紹介できたのは良かった。
この学会の面白い所でもあり難しい所でもあるのは、「ネットワークを使う」というところ(道具)は皆同じなのだが、見ている対象やモティベーション、背景知識がそれぞれ違うので、にわかには話が通じないということ。Facebookやタンパク質の相互作用などの大規模データの解析をしている人、ランダムネットワークの数学やシグナル伝達のシミュレーション研究をしている人、などなど。これらの垣根を超える心構えがないといけない。
バラバシに挨拶したときに聞いたのだが、彼の新作「Bursts」は既に翻訳が決まっているらしい。Linked(邦訳は新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く
)に引き続き、また売れるんだろうな。
)に引き続き、また売れるんだろうな。
月曜日, 5月 10, 2010
日曜日, 5月 09, 2010
渋カフェ
火曜日, 5月 04, 2010
雲の向こう
雲の向こう、と言っても天国の話ではない。本屋に行くと、「クラウド」というキーワードが入った本をたくさん目にする。クラウドでビジネスが変わるだとか、ライフスタイルが変わるだとか。文字通り雲をつかむような話だ。
要するにクラウドとは、インターネットをベースしたコンピュータの利用形態のことらしい。もっと言うと、手元のコンピュータをインターフェイスとして、ネットを大きなコンピュータとして利用する、ということ。ブラウザを立ち上げると、数リック先の向こう側には、無数のコンピュータからなる雲があり、様々なサービスが提供される。ワープロ、表計算、ブログ、写真や動画共有などなど。それがどんな仕組みで動くのか、データは物理的にどこにあるのか、ユーザーは一切知らなくてよい。全ては雲の住人がやってくれる。
iPadなどのスレート型端末の登場によって、クラウド化は加速度的に進むのだろう。この辺りの最近の事情を外観するのに、この本が分かりやすかった。
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