水曜日, 12月 26, 2012

流れる汗にまかせて

 このところ根を詰めて取り組んできた論文の改稿作業が一段落し、久々に気持ちも晴れるかと思いきや、爆弾メールが来て一瞬にして嫌な気持ちになった。
 そんなときは走るしかないと、アップテンポの曲を聞きながら久しぶりに走った。流れる汗にまかせて、滝ノ水公園に上り、園内を周回しながら名古屋の奇麗な夜景を見た。そして、いつも通らないような道をわざと選んで走った。残念ながらクリスマスの飾り付けしている家はなく、真っ暗な道だったが。(そういえば、LAのマクローリンを通るときはたくさんピカピカした電飾があって楽しかったなぁ。)
 ちょっと息があがってくると、去年の辛かった時期の記憶が蘇ってきた。それに比べれば今はだいぶましだ。一歩進んだのだ。何をしていても嫌なことは起こる。起こるものは起こる。腐らず、奢らず、出処進悠々たること。それが自分のモットーだった。
 嫌なことは汗と一緒に流したので、次に進むことにする。また次も論文の執筆なのだが...orz

日曜日, 12月 16, 2012

査読するということ

 論文をジャーナルに投稿すると、通常2〜3名のレビューアが審査し(トップジャーナルの場合は査読もされずほとんどがリジェクトされる)、エディタが最終的に掲載の可否を判断する。レビューアの仕事は基本的にボランティアで、同じような研究をしている研究者が、忙しい合間をぬって論文を読み、チェックして、コメントをする。
 一方、自分がレビューアとなって論文の審査をすることもある。僕も何度か勤めたことがあるが、論文を読んで理解するのは時間もかかるし、適切なコメントをするのはとても難しい。論文の不備にばかり目がいってしまい、辛口のコメントをしたくなることもある。(さすがにここまでひどいことは書けないが)しかし僕は、論文の内容の正確さだけでなく、ユニークな部分を積極的に評価し、ここを直せば採択というポイント探しながら査読するよう心がけている。目の前にある論文が世紀の発見なんてこともあるかもしれない。
 この本は生協で見つけたのだが、論文の書き方ではなくて査読のコメントの書き方についての珍しい本で、とても参考になった

水曜日, 12月 05, 2012

二次募集

 名古屋大学大学院情報科学研究科では第二次募集を行います。複雑系科学専攻の募集人数は若干名で、口述試験および外部英語試験の点数(TOEICやTOEFLなど)で選抜が行われます。(詳しくは募集要項を確認のこと)願書の受付は、平成25年1月9日から16日となっています。
 私の研究室でも大学院性を募集していますので、コミュニケーションの複雑系科学に興味のある方は研究室訪問にお越し下さい。(メールアドレスは募集要項に記載されています)どんなことを研究しているのか、どんな風に研究しているのか、などについて詳しくご説明します。研究内容はここここも参考にして下さい。
 やる気のある方は大歓迎です。

火曜日, 12月 04, 2012

ペーパーレスはエコ?

 スマートフォンやタブレットが普及し、ユビキタスが提唱された頃の夢は、かなりの部分が現実のものとなった。クラウドのおかけで、ユーザはデータの物理的所在など気にせずに、保存したりやり取りしたりできる。bitはいわば万能通貨みたいなもので、電子化された情報は変幻自在である。
 これまで紙媒体で配られた情報も、ディジタル化して配布すれば、紙代も輸送コストもカットできるのでエコだと言われる。明細書の類いはほとんどが電子化された。名大では給料明細はすでに電子化されている。本も新聞もどんどん電子化されている。しかし、全てペーパーレス化することが本当にエコなのだろうかと常々疑問に思っていた。
 そのことに関する記事がCOURRiERで紹介されていて興味深かった。実は、ユーザがどんどんアップするデータを保存するために、巨大なデータセンターではとてつもない電力を消費しているという。待機電力だけでも大変なものだ。Facebookの消費電力は6000万kW、Googleは約3億kW、そして全世界のデータセンターの合計は約300億kW(原発約30基分)にもなるそうだ。
 重さをもつ紙と持たないbit、どちらにも一長一短あるわけなので、ベストなバランスを考え、共存の道を探るのが懸命のように思える。