スマートフォンやタブレットが普及し、ユビキタスが提唱された頃の夢は、かなりの部分が現実のものとなった。クラウドのおかけで、ユーザはデータの物理的所在など気にせずに、保存したりやり取りしたりできる。bitはいわば万能通貨みたいなもので、電子化された情報は変幻自在である。
これまで紙媒体で配られた情報も、ディジタル化して配布すれば、紙代も輸送コストもカットできるのでエコだと言われる。明細書の類いはほとんどが電子化された。名大では給料明細はすでに電子化されている。本も新聞もどんどん電子化されている。しかし、全てペーパーレス化することが本当にエコなのだろうかと常々疑問に思っていた。
そのことに関する記事がCOURRiERで紹介されていて興味深かった。実は、ユーザがどんどんアップするデータを保存するために、巨大なデータセンターではとてつもない電力を消費しているという。待機電力だけでも大変なものだ。Facebookの消費電力は6000万kW、Googleは約3億kW、そして全世界のデータセンターの合計は約300億kW(原発約30基分)にもなるそうだ。
重さをもつ紙と持たないbit、どちらにも一長一短あるわけなので、ベストなバランスを考え、共存の道を探るのが懸命のように思える。
0 件のコメント:
コメントを投稿