金曜日, 10月 05, 2018

ゲラ

 今日、出版社から、1年近くかかって書き上げた本のゲラが届いた。縦組みになり、図がしかる場所に配置され、本の体裁をした自分の文章を目にするのがとてもうれしかった。正式なタイトルも決まっているが、それは本が完成するまでとっておく。
 本作りのプロの入念なチェックが赤字で書き込まれていた。ざっと見た感じでは、それほど校正に時間はかからなそうだ。
 振り返ってみると、本当に大変な作業だった。執筆というのは、貯めた知識を言葉で吐き出す作業ではない。事実に寄り添いながら、最適な言葉の組み合わせを考え、意味を紡ぎ、1つのストーリーを構成する。1ヶ月たってもまったく言葉が出てこない凪があるかと思えば、寝ている最中も言葉が溢れてくる時期もある。無知な自分とのにらめっこが続く。気分はジェットコースターのように上がったり下がったりを繰り返す。
 何はともあれ、この本が書店に一日も早く並ぶように、今はていねいに校正の作業を進めるだけだ。この大変な作業を支えてくれた周囲の方々に心から感謝したい。

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