研究室を運営するというのは本当に難しい。名大時代は、いつも誰かしら研究室に学生がいて、学生同士が教え合う「横の学習」があった。今の環境は社会人がメインの特殊な環境で、横の学習が原理的に難しい。
大学の廊下でばったりあって、「あの件はどうなりましたか」みたいな会話はできない。オンラインベースだと、会おうと思わないと会えない。それでもその制約を克服しようと、負担増を覚悟で、ゼミを週2回に増やし(DとM)、フルタイム学生の勉強会、そして1on1を行っている。
この3月で笹原研の3期生が卒業する。これまでの卒業生は3名、今回は4名で、合計7名になる。うち、3名がプロジェクトレポートの優秀賞を受賞し、さらにそのうちの1名は総代を務めた。博士後期課程に進学したのは、7名中3名。これが東工大に移籍してからの数字。ゼミ等をおろそかにせずに取り組んだ成果だと信じたい。
仕事は増える一方だが、教員一人で研究室運営をしなければならい。自分の負担は軽減しつつ、研究室全体で成長していくにはどうしたら良いか。そして、この特殊環境でも研究を諦めず、成果を出していくためにはどうしたら良いか。模索は続く。
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