火曜日, 8月 03, 2010

もし武田信玄の軍師がドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 ビジネス書コーナーに行くと平積みされたドラッカーの本をよく目にした。これは起業家の心得集みたいなものだろうと以前は気にも留めなかった。しかし今年に入ってから、となりに必ずこの「萌え系」の表紙を見るようになった。「もし野球部のマネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」。タイトルからおおよそ内容の検討がつくがおもしろうそうだ。表紙が表紙だけに買うのを躊躇われたのだが、近所の古本屋で安かったので買って読んでみた。
 もちろん内容は、野球部を更生するためにドラッカーのマネジメントの教えを生かす、というもの。アイデアとしては悪くない。タッチのように野球のシーンはそれとして楽しかったし、ドッラッカー語録を具体例付きで知れたのもよかった。だからこそこれほど売れているのだろう。しかし、話の進み方が予定調和的過ぎて、ちょっとひねりが少なかった。ちなみに萌え系の表紙をとると、ドラッカーのマネジメント・エッセンシャル版に見えるようになっている。
 「人は城、人は石垣、人は堀」と表現していた武田信玄の時代も現代も、いかにして組織をうまく回すかというのは変わらず難しい問題なのだ。


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