24=8+8+8である。8時間がっちり働いて、8時間たっぷり寝ても、まだ8時間ある。三食しっかり食べ、コーヒーを楽しみ、大中小の各種用を足しても、まだ優に5時間はある。しかし、普段そんなに時間が余っていると感じることはない。むしろ時間は足りなくて、いつも何かにせかされている感じがする。僕の5時間は一体どこに消えてしまうのか?
改めて考えてみると、僕の場合、だらだらとネットをしている時間がとても多いことに気づいた。無目的・無計画でネットサーフィンをしてもあまり得るものがないし、メールチェックも1日2回ぐらいすれば十分だろう(企業ではメールが仕事の効率を下げるという問題も生じている)。それから、だらだら見るテレビ。帰宅すると、とりあえずニュースとスポーツをチェックするのだが、そのままテレビをつけて深夜番組をついつい見てしまう。別に深夜番組が悪いと言っている訳ではなくて、見たいものだけ録画して時間のある時に見る方が効率的だ。コントロールの効かないだらだらな5時間はやめて、計画されたコントロールできる5時間にするようにしよう。そうすれば、趣味や運動にもたっぷり時間を使うことができる。自分のための5時間、ご利用は計画的に。
月曜日, 10月 27, 2008
金曜日, 10月 24, 2008
BUILT NY
アップル製品のコンセプトやデザインの美しさ、直感的なインターフェイス、使っているときの気持ち良さ、いずれも群を抜いてすばらしい。他社が模倣すればするほど、むしろMacのオリジナリティーは際立つ。先日、アップルは新しいのMac Bookを発表した[Link]。新しいMac BookのタッチパッドはiPoneのようなジェッチャーを使った操作ができ、それ自体がボタンになっている。何と言う発想の転換だろうか。もはやマウスは必要なく、過去の遺物となるのかもしれない。
そんな美しいMacを入れるのにぴったりな、僕のお気に入りのLaptopケースを紹介したい。先月NYに行った際にMOMAのデザインショップで見かけて、一目惚れして購入したBUILT NY のLaptopケースだ[Link]。僕が使っているのは、紺色で形は一緒、表に機能的なポケットが3つある。それぞれにアダプタ、ケーブル類、USBメモリを収納できる。デザイン性も機能性も兼ね備えた優れもの。iPod用のポーチやその他のバック類も格好が良い。
そんな美しいMacを入れるのにぴったりな、僕のお気に入りのLaptopケースを紹介したい。先月NYに行った際にMOMAのデザインショップで見かけて、一目惚れして購入したBUILT NY のLaptopケースだ[Link]。僕が使っているのは、紺色で形は一緒、表に機能的なポケットが3つある。それぞれにアダプタ、ケーブル類、USBメモリを収納できる。デザイン性も機能性も兼ね備えた優れもの。iPod用のポーチやその他のバック類も格好が良い。
月曜日, 10月 20, 2008
政治の変えるの猫
我が輩?名前は無い
歳?
わからない
まぁ
今年で2,3年目
みたいな
なんか
飼い主
いるみたいな
ってか
居ないわけ
無いし
ワラ
ことばは使用者の意図とは無関係に勝手に動き出してしまうことがあるような気がする。ことばの自律性とでも呼べるようなものだ。それに人は踊らされて、上のような即興模倣まで出現する(上記は2chより引用)。チョムスキアンならば、文法にその理由を持って行くのだろう。よく知られている例はこれ。
Colorless green ideas sleep furiously.(色のない緑の概念たちが猛烈に眠る)
木曜日, 10月 16, 2008
火曜日, 10月 14, 2008
写真はじめました
デジカメを買い替えようとカメラコーナーをうろちょろしていた。SonyのCyber-shotとRICHOのGR Digital IIで迷っていた。Cyber-shotはモダンなデザイン、カールツァイスのレンズ、手ぶれ補正に光学4倍ズームと、Sonyらしい魅力的なカメラだ。一方GRは、レトロな感じと程よいフィット観、フィルムカメラ的で、プロがサブとして用いる名器だという噂は聞いていた。今年のグッドデザイン賞にもノミネートされている[Link]。
何の知識もなかったので、うっかりと店員さんに「GRは光学ズームがないんですか?」などと聞いてしまった。すると店員さんはムッとして、
毎日GRを持ち歩き、素敵なシーンに出会ったら、すかさずシャッターをきりたいと思います。気に入った写真はBlogで公開します。
参考:
何の知識もなかったので、うっかりと店員さんに「GRは光学ズームがないんですか?」などと聞いてしまった。すると店員さんはムッとして、
「ええ。このカメラは広角単焦点レンズを採用しておりますので光学ズームはございません。足で稼ぐんです。」と言った。しまった。Cyber-shotとは全然別ジャンルのカメラだったのだ。そして、こう続けた。
「したがいまして、お客様の腕がそのまま写真に表現されます。」がーん。そうなのです。誰がシャッターをきっても同じ写真が撮れるカメラとは違うのです。その瞬間、僕はGRを買うことに決めました。
毎日GRを持ち歩き、素敵なシーンに出会ったら、すかさずシャッターをきりたいと思います。気に入った写真はBlogで公開します。
参考:
金曜日, 10月 10, 2008
美しき生命
ミクロの理解が進めば進むほど、物質の理解が進めば進むほど、いよいよわからなくなるのは「生命とは何か」ということ。誰もが素朴に生命=物質+αと思うだろう。では+αはどこから来るのか?
クォークよりも根源的な何か(おそらく超ひも)は、いつか天才が現れて、かくかくしかじかだと正体を暴いてくれるだろう。でも「生命とは何か」に僕らはいつか答えることができるだろうか?誰もが心から納得するただ1つの分かり方なんて、本当はないのかもしれない。1つの難しさは「私」にある。「生命は美しい」という言い方をするとき、それは自然と「私」という視点を含んでいる。つまり(我思う故に)生命は美しい、なのだ。私がなければ生命の美しさもまたない。つまり、物理的な事実のみに生命の生命らしさを帰することができない。
ただ生命が分からずとも、自分の抱く生命観を「形」にして、多くの人と分かち合うことはできる。その意味において、アートの方が科学よりも生命の理解に近いのかもしれない。ColdplayのViva La Vida(美しき生命)は、最近僕が感じるところの生命観の1つの表現。いい!
クォークよりも根源的な何か(おそらく超ひも)は、いつか天才が現れて、かくかくしかじかだと正体を暴いてくれるだろう。でも「生命とは何か」に僕らはいつか答えることができるだろうか?誰もが心から納得するただ1つの分かり方なんて、本当はないのかもしれない。1つの難しさは「私」にある。「生命は美しい」という言い方をするとき、それは自然と「私」という視点を含んでいる。つまり(我思う故に)生命は美しい、なのだ。私がなければ生命の美しさもまたない。つまり、物理的な事実のみに生命の生命らしさを帰することができない。
ただ生命が分からずとも、自分の抱く生命観を「形」にして、多くの人と分かち合うことはできる。その意味において、アートの方が科学よりも生命の理解に近いのかもしれない。ColdplayのViva La Vida(美しき生命)は、最近僕が感じるところの生命観の1つの表現。いい!
木曜日, 10月 09, 2008
加速器のある風景
ノーベル物理学賞受賞の興奮が覚めやらず、昨日の授業では「少し脱線します」と前置きをして、自発的対称性の破れとCP対称性の破れについて学生たちに説明をした。そして、いかに今回のノーベル賞がすごいのかを力説した。しかし、残念ながら学生たちの反応はあまりなかった。常人の想像力の及ばない話なので無理からぬことかもしれないが、もうちょっとドキドキして欲しかった。
先月、理研仁科加速器センターを見学する機会に恵まれて、研究員の方に施設を案内していただいた。ここでは宇宙の進化の鍵を握る元素の起源について研究をしている。写真は世界的にも珍しい超伝導リングサイクロトロン (SRC)。この日はメンテナンスのため、中を見ることができた。これでウランイオンを光速の70%まで加速する。理研が世界に誇れる結果は、新元素113番を発見したこと。初めて教科書の元素周期表に日本が命名した元素が加わるかもしれない。毎年春に理研は一般公開をしているので、そのときに見学できると思います。
先月、理研仁科加速器センターを見学する機会に恵まれて、研究員の方に施設を案内していただいた。ここでは宇宙の進化の鍵を握る元素の起源について研究をしている。写真は世界的にも珍しい超伝導リングサイクロトロン (SRC)。この日はメンテナンスのため、中を見ることができた。これでウランイオンを光速の70%まで加速する。理研が世界に誇れる結果は、新元素113番を発見したこと。初めて教科書の元素周期表に日本が命名した元素が加わるかもしれない。毎年春に理研は一般公開をしているので、そのときに見学できると思います。
水曜日, 10月 08, 2008
祝・ノーベル物理学賞受賞!
南部陽一郎先生(シカゴ大学名誉教授)、益川敏英先生(京大名誉教授)、小林誠先生(高エネルギー加速器研究機構名誉教授)がノーベル物理学賞を受賞された。今年のノーベル賞はCERNの加速器LHCが動き出したこともあってか、素粒子物理学からの受賞となった。修士までは僕も素粒子物理を勉強し、加速器実験に携わっていただけに御三方の受賞はとてもうれしい。
湯川秀樹(中間子理論)、朝永振一郎(量子電磁力学の理論)、両先生の伝統を引き継ぐ日本の素粒子物理。2002年には小柴昌俊先生がニュートリノの観測でノーベル賞をとっている。益川先生と小林先生は、CP対称性の破れに関する理論研究で、南部先生は自発的対称性の破れに関する理論研究での受賞となった。いずれも素粒子の標準模型が成立するために必要不可欠な理論。いわば”破れ”の物理学、と言える。標準模型は、最後のミッシングピースであるヒッグス粒子(物質が質量を獲得するためには必要不可欠な粒子)が発見されれば理論が完結する(現在、LHCで検証実験が行われている)。素粒子物理は日本が世界に誇る学問分野。高エネルギー加速器機構やスーパーカミオカンデで行われている実験がさらなる発見をもたらし、物質の起源や宇宙の起源の解明につながることを期待したい。
最後に、素粒子物理の基本を知りたい人には、南部先生の「クォーク」というブルーバックスをお勧めする。10年前の本であるにもかかわらず、内容はちっとも古くなっていない。それから、僕の修士論文があったのでリンクします。
8-GeV電子ビームによるタングステン単結晶からの陽電子生成の研究
湯川秀樹(中間子理論)、朝永振一郎(量子電磁力学の理論)、両先生の伝統を引き継ぐ日本の素粒子物理。2002年には小柴昌俊先生がニュートリノの観測でノーベル賞をとっている。益川先生と小林先生は、CP対称性の破れに関する理論研究で、南部先生は自発的対称性の破れに関する理論研究での受賞となった。いずれも素粒子の標準模型が成立するために必要不可欠な理論。いわば”破れ”の物理学、と言える。標準模型は、最後のミッシングピースであるヒッグス粒子(物質が質量を獲得するためには必要不可欠な粒子)が発見されれば理論が完結する(現在、LHCで検証実験が行われている)。素粒子物理は日本が世界に誇る学問分野。高エネルギー加速器機構やスーパーカミオカンデで行われている実験がさらなる発見をもたらし、物質の起源や宇宙の起源の解明につながることを期待したい。
最後に、素粒子物理の基本を知りたい人には、南部先生の「クォーク」というブルーバックスをお勧めする。10年前の本であるにもかかわらず、内容はちっとも古くなっていない。それから、僕の修士論文があったのでリンクします。
8-GeV電子ビームによるタングステン単結晶からの陽電子生成の研究
月曜日, 10月 06, 2008
アートのための数学
数学はきらいじゃないけど、記号がビッチリと詰まった絵のない本を見ると怖じ気づいてしまう。物理畑出身の僕としては、具体的な現象を記述する術としての数学はがんばれるけど、現象の向こう側に鎮座する数学は神様のように遠い。しかし脳科学ブームのおかげか、分かりやすくてちゃんとしている数学の本がここ数年結構出版されている。数学にリベンジしたい人にはぴったりだ。
今日紹介する「アートのための数学」は、情報系の学生たちにぜひ読んでほしい本。これは芸術学部での講義がもとになっているそうだ。目次は次の通り。
今日紹介する「アートのための数学」は、情報系の学生たちにぜひ読んでほしい本。これは芸術学部での講義がもとになっているそうだ。目次は次の通り。
- 明るさを知るための数学
- カメラを知るための数学
- 光と音を知るための数学
- 美しい音の仕組みを知るための数学
- 赤緑青の3色を混ぜるとどうして白になるのか?
- 音階の決定法と倍々ゲーム
- 臨機応変な人間の感覚と対数
- 0と1で全ての数字を表す–デジタルな画像と色と音
- ペジエ曲線を使いこなす
- 写真加工とトーンカーブ
- 3次元の数学
- グラプとプログラミングでアニメーション
- 運動法則とアニメーション
- シンメトリーの世界
- 黄金比と白銀比
木曜日, 10月 02, 2008
自然と言語
これは1999年にチョムスキーがシエナ大学(イタリア)に滞在した際に受けたインタビューに基づいて編集された本だ。自分に最も関係のある3章を読んだ。
他にもディーコンの脳と言語の共進化に言及したりして、チョムスキーの博識さが伝わって来る。言語が脳という神経系にしか宿らないものなのか、それともある条件を満たせば、動物やロボットにも獲得できるのかはよくわからない。
思考の糧として3章は一度読んでおいて損はない。全体的に翻訳は表現が硬くて読みづらいので、原著を読んだ方が良いかもしれない。
- 編者による序論:言語理論における幾つかの概念と諸問題
- 言語と精神についての展望
- 言語と脳
- 極小主義のインタビュー
- 世俗司祭と民主主義の危機
- 言語及び高次精神機能は生物学の一部ではない
- 言語及び高次精神機能は生物学の一部、かつ、統一化は手の届くところにある
- 言語及び高次精神機能は生物学の一部、しかし、まだ基盤知識が不十分なので統一化は時期尚早
たとえば、鳥類について、「発達研究における随一の成功談」であるが、進化についての「納得のいく概要」は一切なく、ことによると納得のいかない概要すらなさそうである要するに、鳥は言語発達のモデルにはなるけど、言語進化のモデルにはならないということだろうか?鳥を言語進化のモデルとする時は、収斂進化や前適応を考えるので問題ないと思うけど。もちろん、これで意味的な側面を考えるのは難しいだろう。
他にもディーコンの脳と言語の共進化に言及したりして、チョムスキーの博識さが伝わって来る。言語が脳という神経系にしか宿らないものなのか、それともある条件を満たせば、動物やロボットにも獲得できるのかはよくわからない。
思考の糧として3章は一度読んでおいて損はない。全体的に翻訳は表現が硬くて読みづらいので、原著を読んだ方が良いかもしれない。
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