数学はきらいじゃないけど、記号がビッチリと詰まった絵のない本を見ると怖じ気づいてしまう。物理畑出身の僕としては、具体的な現象を記述する術としての数学はがんばれるけど、現象の向こう側に鎮座する数学は神様のように遠い。しかし脳科学ブームのおかげか、分かりやすくてちゃんとしている数学の本がここ数年結構出版されている。数学にリベンジしたい人にはぴったりだ。
今日紹介する
「アートのための数学」は、情報系の学生たちにぜひ読んでほしい本。これは芸術学部での講義がもとになっているそうだ。目次は次の通り。
- 明るさを知るための数学
- カメラを知るための数学
- 光と音を知るための数学
- 美しい音の仕組みを知るための数学
- 赤緑青の3色を混ぜるとどうして白になるのか?
- 音階の決定法と倍々ゲーム
- 臨機応変な人間の感覚と対数
- 0と1で全ての数字を表す–デジタルな画像と色と音
- ペジエ曲線を使いこなす
- 写真加工とトーンカーブ
- 3次元の数学
- グラプとプログラミングでアニメーション
- 運動法則とアニメーション
- シンメトリーの世界
- 黄金比と白銀比
普段はカメラや絵筆を持っている学生たちが、数学に四苦八苦している様子が想像できる。しかし
アートという切り口でまとめられているで、数学も記述の道具と思えばぐっと敷居は低いだろう。何の脈絡もなくサイン、コサイン、タンジェントとやるよりも、ドレミと一緒に三角関数を習った方が飲み込みやすいはず。デシベルと対数の関係など、あやふやだった知識も整理された。天才はともかくとして、僕のような凡人にはMathematics in useというのはとても大事。
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