「世界をより良い場所へ」。梅田望夫さんの「ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!」で出会って以来、のどに刺さった魚の小骨のようにこの言葉が気になっている([link])。研究者としてどんな社会貢献が出来るだろうか?
僕が研究しているのは、自分の興味を探求したいからで、普段、何か(誰か)のために研究しているつもりはない。しかし、(自分の努力で獲得したとはいえ)研究費をじゃんじゃん使ったあげく、「この研究は何の役にも立ちません」と悪びれもせずに言うのはどうかと思う。やはり、何かの役に立てばいいなと思う。オープンソースやWeb2.0を活用して何かできないだろうか、そういう気持ちもあって、自分が考えたモデルやアルゴリズムは、第三者が自由に利用できる形で公表したいと思っている。EUREKAもその一貫だ。そういうオープンでフェアな姿勢が、研究にも社会貢献にも繋がればうれしい。
近年は、研究者が中心となって開発されている優れたオープンソースが次々と出ていている。例えば、僕が注目しているSageは、MathematicaやMatlabのような科学計算のためのシステム(cf. [blog] [wikipedia][video])。一言で言えば、既存の主要な科学計算ライブラリをPythonのインターフェイスのもとに統合したもの。Pythonの書式で全てのライブラリを利用でき、Pythonを使っていくらでも拡張が出来る。このプロジェクトを率いているのは数学者で、趣旨に賛同したボランティア(研究者)が協力して開発を進めている。やる気さえあれば、小学生だってSageを使ってグラフを描くことが出来る(何十万もするソフトはいらない)。これも1つの、Make the world a better place.
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