日曜日, 8月 29, 2010

祭りの後

 夜のロードワークに行ってきた。今日は高円寺阿波踊りがあったので、夜の一時近いというのに、駅前の商店街にはまだたくさんの人がいた。この阿波踊りは町おこしの一環として始められたものらしいが、今では、2日間でのべ100万人の観客が訪れる東京屈指のイベントになっている。つい4時間ほど前まで、高円寺駅には底が抜けそうなくらいの人だかりができていた。駅構内では立ち止まることも許されず、大きく迂回して自宅に帰ってきた。その時から比べると今は静けさを取り戻し、祭りの後独特のけだるさがある。酔っ払いの奇声の背景に秋の虫の声が聞こえる。阿波踊りが終わると、夏の終わりが近づいているのだなと思う。





木曜日, 8月 26, 2010

月を撮る

 本郷で輪読会とミーティングをした後の家路。お茶の水の駅へ向かう途中橋に人だかりができて、みんな携帯のカメラで写真を撮っていた。何だろうとカメラの先を見ると、まんまるなお月様が空に昇ろうとしている。しばらく見とれていた。
 最近の暴力的な太陽とは違い、控えめにやさしく街を照らしている。僕が見てようが見てまいが、27日の周期で月は地球のまわりを回っている。少しずつ角運動量を増しながら。その温厚さと実直さを目の当たりにすると、自分はまるでなってない気がする。そんなことも、お月様はするっとまるっとお見通しかもしれない。

火曜日, 8月 17, 2010

勿来の関

 奥州三古関のひとつ、勿来の関(なこそのせき)に行って来た。実際にここに関所があったわけではないそうだ(所在については諸説ある)。公園として整備され、源義家(平安末期の武将)の銅像あったり、関所の門や昔の街道が再現され、勿来関文学歴史館まで続いている。途中には勿来の関が登場する和歌が表示されている。平安時代から繋がっているんだと思うと感慨深い。名前は「来る事勿れ」ですが、来訪の価値ありです。
  • 関所の入り口
  • 源義家の像。「吹く風を 勿来の関と思えども 道も背に散る山桜かな」
  • 和泉式部の和歌。いつの時代も女性の感情表現は直球。
  • この実きれいだな。

金曜日, 8月 13, 2010

カフェの小風景

 カフェの店内を見るともなく見ていると、いろんな人が目に入ってきておもしろい。道玄坂のモスの場合、男1女3という変則編成の若者グループを見かけると、だいたいは中国か韓国からの観光客だ。ホットドッグをほおばりつつ、ガイドブックを見ながら次の行き先を相談している。
 長居してワードで書類を作っているビジネスマンもいる。お店がノートパソコンの電源を解放しているのだ(でも、携帯とかDSとかの充電はなぜか禁止)。蛍光ペンを片手に啓蒙書を読んだり、資格の勉強をしている上昇志向ビジネスマンもいる。
 そして最近よく見かけるのは、ある変なお年寄りカップル(たぶん夫婦じゃないと思う)。二人とも金髪で、異様な雰囲気を醸し出している。注文を終えて席に着くと、縫いぐるみの猫(狸かな?)を取り出して、なでながら「xxxちゃん。今日も暑いね。***食べる?」と話しかけたりする。最初はテレビ番組のビックリかと思って、カメラを探してしまった。でもそうではない。他のお客さんもその異様な光景に視線を向けている。しかし、この二人と一匹は気にせず独自の世界で食事を続けている。カフェにはいろいろな人がいる。

土曜日, 8月 07, 2010

恵比寿のアマンディーヌ

 ロサンゼルスに住んでいた頃よく行ったカフェ、アマンディーヌ。以前も書いたように、日本にも何店舗かある。今日は恵比寿にあるお店に行って来た。LA店はカフェのみだが、恵比寿店は一階がカフェで二階がレストラン、それより上階はパーティー会場になっている[Link]。
 ランチメニューの中から、僕はランチプレートのチキンを、妻はキッシュを注文した。ドリンクなしで千円前後なので若干高めだが、値段以上においしい。となりのお客さんが注文していたけど、ボリュームのあるパンケーキが人気メニューだ。ケーキはLA店ほどは種類がなく、あのケーキを期待していたのでちょっとがっかり。LA店とは全く別のお店だと思った方がよい。でも、落ち着いた大人な感じのするいいお店だった。次回はパンケーキに挑戦したい。

火曜日, 8月 03, 2010

もし武田信玄の軍師がドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 ビジネス書コーナーに行くと平積みされたドラッカーの本をよく目にした。これは起業家の心得集みたいなものだろうと以前は気にも留めなかった。しかし今年に入ってから、となりに必ずこの「萌え系」の表紙を見るようになった。「もし野球部のマネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」。タイトルからおおよそ内容の検討がつくがおもしろうそうだ。表紙が表紙だけに買うのを躊躇われたのだが、近所の古本屋で安かったので買って読んでみた。
 もちろん内容は、野球部を更生するためにドラッカーのマネジメントの教えを生かす、というもの。アイデアとしては悪くない。タッチのように野球のシーンはそれとして楽しかったし、ドッラッカー語録を具体例付きで知れたのもよかった。だからこそこれほど売れているのだろう。しかし、話の進み方が予定調和的過ぎて、ちょっとひねりが少なかった。ちなみに萌え系の表紙をとると、ドラッカーのマネジメント・エッセンシャル版に見えるようになっている。
 「人は城、人は石垣、人は堀」と表現していた武田信玄の時代も現代も、いかにして組織をうまく回すかというのは変わらず難しい問題なのだ。