9月になりました。いつの間にか夏休みが始まっていつの間にか終わっている、毎年そんな感じです。少なくとも高校までは「夏休み」という感覚をちゃんと持っていました。特に小学校の夏休みは昆虫採集に熱中して、朝の5時起きで近所の山に行き、クワガタやセミを捕まえていました。いまではすっかり忘れてしまいましたが、当時、だいたいの虫の名前は言えました。
日高敏隆先生の「なぜ飼い犬に手をかまれるか」という本を読んでいて、ふとそんな夏休みらしい夏休みを思い出したのでした。
この本は、動物や昆虫を題材にしたエッセイ集で、動物行動学者らしい正確でしかしどこか暖かいユーモラスな文章が綴られています。そして、最後の数編は、生物多様性、なぜ老いるのか、利己的な遺伝子、ミームについて、実際の生物を長年研究してきたからこその意見が書かれています。日高先生は、
ソロモンの指環
や
利己的な遺伝子
の名訳でも知られています。
サイエンス・サイトークの日高先生のトーク(2005年11月20日放送)を聞いて、僕はすっかりファンになりました。日本動物行動学会で一度だけお会いしたこともあります。僕の発表を会場の上の方で聞いていらしたのを覚えています。僕の発表をどう思ったのでしょうか。あのときちゃんと質問しておけば良かった(日高先生は昨年逝去された)。
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