土曜日, 1月 17, 2026

プロジェクト型研究の難しさ

  幸いなことに、大型研究費に連続して採択され、この数年は、研究費が底をつくという状況はまぬがれている。しかし、競争的外部資金をずっと獲り続けることは困難なので、いつか研究費がないという状態にならない保証はない(助教時代、若手Aで撃沈して、他の先生の分担金でしのいだことが1回だけある)。

 では、大型研究資金に採択されることが無条件でよいことかというと、そうではない。プロジェクトの期間はCRESTは5.5年で、K Programは約4年。毎年成果を出さなければならないし、中間審査やステージゲートもある。自分がなっとくできる研究成果を論文化するのだ、と思っていても、他のグループはわんさか業績を出してくるので、常にプレッシャーがある。1つひとつの研究が近視眼的にならざるを得ない。

 そして、プロジェクトのゴールに共鳴して一緒に研究してくれる特任教員や研究員を探すのは、いまや至難の業。雇用できる期間が限られているので、人を育てながらなどという悠長なことを言ってられず、即戦力を求めることになる。しかし、そんな悪条件のポジションに、なかなか適任者が来ない。せっかくいい人が見つかったと思っても、いろいろな理由で継続雇用が困難になる。

 研究のことを考えている時間よりも、「人・モノ・金」をマネジメントすることに多くの時間を割くことになる。研究がしたくて研究者になったが、過去の自分はこんなことになると思ってもいないことだろう。今年50歳になるので、もう中堅ではなくてベテランになる。かつて自分があこがれていた研究者になれるかどうか、最後のチャンスになるだろう。堅実に成果を出しつつ、リスクもとって一発も狙う。2026年度は研究に全振りする。

月曜日, 1月 12, 2026

テレビという苦手ジャンル

  本日(1/11(日))、「世界一受けたい授業」の自分が出演した回を見届けました。12月の収録だけでなく、1/9(金)にいつくかの音声だけを取り直しました。なるほどこうやって1つの番組を編集するのかと勉強になったし、番組に関わっている方々のプロの仕事にとても関心しました。

 テレビ(やYouTube)は本当に苦手で、授業や講演では流暢に話せることが、カメラを向けられている状況だとそうはいかない。緊張しているわけではないが。撮影の独特の空気が重しになり、変な窮屈さと言葉のアクセスの悪さに苦しむ。

 では、なにゆえにテレビ出演を断らないかのかというと、苦手だからです。「苦手なものは克服しなくてはならない」という、なぞの哲学が僕にはあって、ゆえに引き受けている(よほど忙しいときは別ですが)。もちろん、それがフェイクニュースの問題や自分の研究が広く知られるきっかけになればいいな、という気持ちもあります。

 タレントさんはさすがにプロで、台本があったとしても、僕はあんな風には「演じられない」。しかし、僕も素人なりに頑張ったのではないか。今回は、そう自分を慰めることにします。

 1月18日(日)18:59 まで、TVerでも視聴できます。ご笑覧ください [TVerはこちら]。   

番組で拙著2冊も紹介していただきました。

金曜日, 1月 02, 2026

あけおめ2026

 2026年もよろしくお願いいたします。今年は、研究にもっと集中できるように、仕事の取捨選択をして、時間を有効に使おうと思います(年度末で主任をバトンタッチすることになるので、もう少し余裕ができるはず)。

 昨年採択されたCRESTのプロジェクトは、今年から活動を本格化します。PIとしてビジョンを示し、チームと予算をマネジメントすることが求められます。一昨年からスタートしたK Programは、社会実装に向けて開発を加速することが求められます。

 個人プレーで研究していた時は、ある意味楽でした。自分のことだけ考えていればよかった。しかし、プロジェクトはチームプレー。チームとしてのパフォーマンスを最大化するためには、相応の工夫が必要。単なる寄せ集めではいけない。

Fast alone, far together(早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければみんなで行け)

 着実に手堅い研究成果を積み重ねつつ、イノベーティブな研究も狙っていく。これができないなら、PI失格。ここをがんばる。


(2006年にこのブログを始めたので、今年で20年目に突入です。20年かぁ...)