火曜日, 9月 25, 2007

小樽の三珍、そしてにゃんこ


今日は小樽を散策して来た。小樽運河のあたりの古い倉庫は、風雪に耐え歴史を刻んできた精悍な面構えをしている。近年はその近くに高層マンションが建ち、景観が損なわれているとの声が聞かれるが、ぜひあと何百年でも残してほしい。
 以下、小樽散策の途中で見つけた変な画像をアップします。まずはこれ。


オイッコラッ交番。「あなたは素敵なので逮捕します。」 いつの時代のギャグだ。そして、次はこれ、まりもっこり。


北海道では有名だそうだ。間違いなく北海道じゅうのPTAのおばさま方に怒られる。お客さんからのコメントには、「男運が上がった」と書いてあった。一応の御利益はあるようだ。次はこれ。


東急ハンズで売っているやつね。何のお店か分からない。そして、最後は小樽にゃんこ。何でも発情してこの近くのお店に住み着いたらしい。”とら”と呼ばれていた。そういえば、彼女の飼っている猫もとら。”とら”という名前をつけると”やや太め”になるのだろうか?

月曜日, 9月 24, 2007

狭かったり、暑かったり、寒かったり、うまかったりの北海道

 今回は物理学会で北海道に来ている。三連休なのと学会が複数あるらしく、どこのホテルも予約が全然出来なかった。カプセルホテルすら満杯で、発表前日はインターネットカフェで一夜を過ごすはめになった。最初はパーティションの狭さに息が詰まりそうだったが、ネットもできるしシャーワーもあるし、そんなに悪くなった。何日も滞在するは嫌だけど。
 学会会場の北大の教室はクーラーがなく、研究者がわんさか集まっていたので、中は蒸してとても暑かった。一方、外に出ると今度は長袖が必要なくらい寒く、その温度差だけで体力を消耗した。僕は、言語進化のモデルについて、ニューラルネットのセッションで発表した。明らかに僕の研究は浮いていたが、場の空気からすると興味をもたれたようだった。最後に質問をしてくれた上品なおじいさんは、ハーケンの本[link]を訳した岡山大の奈良先生だった。自分の勉強不足を実感し、ALife、動物行動学、情報科学などの分野との違いを改めて感じた。僕は”これらの間”で踏ん張らなくてはならない。
 学会3日目、池上さんが出した本[link]にサインをもらい、飯塚さんたちとスープカレーを食べに行った。最近、東京にも名店が進出して来ているが、やっぱり本場のスープカレーは個性があっておいしかった。昼に食べた味噌ラーメンもおいしかった。札幌には”おいしい”が詰まっている。
ところで、写真は北大の中にある明治時代の牛舎(重要文化財)。

水曜日, 9月 12, 2007

ついばみ-ポイ、ついばみ-ポイ

 窓の外でシジュウカラが鳴いている。彼にこんな質問をしてみたらどうだろう。
「あなたはなぜ鳴いているのですか?」
「ええ、私の遺伝子を次世代に着実に伝えるために、配偶者を、、、」
こうは答えないだろう。なぜ鳴いているのかって、それは鳴きたいから鳴いているのだろう.
 Singing by just enjoying it.  もちろんそれは、最終的には機能や進化など、適応の観点から究極要因を検討する必要があるだろう。しかし、動物行動の一挙手一投足に、適応という大鉈を振る必要があるだろうか?なぜジュウシマツは床敷を、ついばみ-ポイ、ついばみ-ポイ、するのか。きっと楽しいのだろう。
 適応を語る以前に程よい記述のレベルがあるのではないか。それが、著者がこの本を通して述べていること。つまり、動物の内部状態(ここでは、喜びや快感などの情動)を積極的に認めることで、動物行動の至近要因と究極要因の中間にある豊かな世界を、具体例とともに紹介している。そして、「6章 セックス 娯楽としての生殖活動」がすごい。「週刊何とか」よりもはるかにすごい。適応という言葉に辟易したら、たまにはこういう本も良い。

木曜日, 9月 06, 2007

iPod touch、何それー!

朝、暑くて目を覚ました。時計を見たらまだ6時。もうひと眠りと思っても、何か眠れない。メールでも確認するかとiGoogleを立ち上げると、アップルがiPod touchなるものを発売するとの情報があった[link]。iPod touchというのは、簡単に言うと電話機能のないiPoneだという。画面をタッチすることであらゆるコントロールを可能にする。無線LANでネットに繋ぐこともできる。そして、スタイリッシュでかっちょいい。iPod 5.5世代の後継機は、iPod Classicというネーミングで、デザインも少し変り、160Gに大増量するようだ。
 スティーブン・レビーの「iPodは何を変えたのか?」[link]にも書かれていたが、アップルは魅力的な製品というか作品をどんどん生み出していくなあ。古い製品を持っている人は少しジェラシーを感じるだろうけど。技術がライフスタイルを変えるのはもちろん、デザインもやはりライフスタイルを変える。僕は今のiPod5.5世代30Gに満足している、が、やっぱりiPod touchは気になる。箱を気にするニャンコのように。でも、アドエスさんもいるので我慢我慢。

日曜日, 9月 02, 2007

帝都大学と紫外線滅菌と小川珈琲

 進化学会に参加するために京都に来ている。修学旅行、友達と旅行、物理学会、過去に3回来ているので、今回で京都は4回目。しかし、物理学会のときは観光ができなかったので、京都市内はずいぶん久しぶりになる。
 昨日はポスター発表があっため8時に起きてホテルを出発したが、遠回りのバスに乗ってしまい、会場についたのはポスターセッションが始まってから1時間が過ぎたころだった。京大正門前でバスを降りて正門に駆け込んだらびっくり。「あれ、帝都大学って書いてある!」違う大学に来てしまったかとよくよく見ると、確かに京大の時計台がある。どうやらドラマの撮影をやっていたようだ。あー、びっくりした。
 自分の発表を無事終え、お目当ての発表も聞いたので、祇園をぶらつくことにした。八幡神社からずっと歩いて清水寺まで行った。夕方はそんなに暑くなく、心地よい風の吹く石畳の小道を散歩した。途中、清水寺に立ち寄ったら、水飲み用の柄杓のところに紫外線滅菌なる近代装置があって、またまたびっくり。3つの湧水が上から落ちて来る趣のある風景に、滅菌装置は似合わない。
 清水寺を後にして、どうせだからと京都駅まで歩いた。夕飯を食べようとレストランを探していたら、京都駅の真ん前に僕のお気に入りの小川珈琲があった。東京では、上板橋のサティにだけある謎のカフェだ。7時からやっているようなので、今日の朝食はここで食べることにしよう。珈琲のクオリティを確認しなくては。

火曜日, 8月 21, 2007

苦しい時はいつもB'zだった

苦しい時はいつもB'zだった。2度の大学受験、院試、修論、D論。乗り越えなければならない壁がある時は、ディストーションの効いた松本のギターと、突き抜けるような稲葉の高音が、脳のアドレナリンのスイッチを押し、元気と勇気をくれた。以前はB'zか洋楽のハードロックしか聞かなかったのだが、最近は、僕のiPodにはJPopも入っている。ここ数カ月、僕のカンフル剤になってくれたのが、奥田民生の”花になる”(だいぶ古い曲だけど)。この歌は、こんな風に始まる。

闇を切り裂け 拳で切り裂け
それは誠 強い男
心無にして 光を背にして
それが誠 すごい男 

以前、NHKで奥田民生の特集をやっているの見たが、この人、「どうだ平凡だろう」ということを、さらりとやってしまう非凡な人。ユニコーン時代からの奥田民生単品まで歌の変遷を見れば、タダモノではないことがすぐわかる。五味太郎の文章のように、ピリリと歌詞にスパイスが効いているが好きだ。
 今日はちょっとだけうれしい知らせが手元に届いた。さあ、この拳で闇を切り裂けるだろうか。否、切り裂くしかあるまい。

土曜日, 8月 18, 2007

お昼寝ベティーにライバル現る

neここのところ猛暑が一段と厳しい。連日昼間は35度近い。ニュースでは酷暑という聞きなれない言葉が使われていた。これではニャンコたちもこたえるだろう。
 
 そんな中、理研のおばさんたちのアイドル(略して、オバドル)ベティは、今日も保健室の日陰でお昼寝。グー、グー、(ん!?)、(ま、いっか)、グー、グー。僕が近づいても、しかとでグー。しっぽをパタパタ、グー。のびのび、グー。でも決してなでなではさせてくれない。カツオボーをもらっても心は許さない。ベティはガードが堅いのである。
 
最近、食堂前で子猫をよく見かけるようになった。白いチビ猫は、蛾を目ざとく見つけて猫パンチをお見舞いしていた。ブン、ブン、ブン。こうして、彼ら彼女らは野生のハンターになっていくのだろう。(おばさんからしっかりおこぼれも頂くのだが)
 木陰では見慣れない猫が1匹、「いつでも逃げられぜ」という意思表示をしながら涼んでいた。最近、猫の数が増えたのかな。昔ぼこられた経験のあるベティは、この情勢をどう乗り切るのか。今、和光が熱い。

火曜日, 8月 14, 2007

東京は故郷にありて思うもの

夏休みをとっていわきの実家に帰省している。ここに帰って来ると、都会のある種の緊張感から解放される。そしていつも反省をする。ここには、白球を追いかけ、ストラト欲しさにアルバイトに精を出し、受験に失敗して噴気してる自分の歴史がある。(勉強机のマットに挟まれている浪人時代の写真を見ると、その青さがこっぱずかしい) そんな少年の自分に、今の自分は負けてやしないか?そういつも問いかける。
 もちろん、事はあの時ほど簡単ではない。盲目にがんばればいいというものではない。自分は何がしたいのか?そのためには何をしなければならないのか?きちんと、GTD(Getting Things Done)をデザインしよう。
 また、自分だけが云々、というのもよろしくないだろう。僕が好きな吉川英治の三国志にこんな場面がある。大志を抱きながら、いつまでたっても放浪の身である自分を嘆く劉備玄徳に、義弟の関羽雲長がこう言って喝を入れる。「自分が優位な立場にあるからといって奢らず、不利な立場にあっても卑屈にならず、君主たるもの出処進退悠々たること。」 もし、こんな男がいたらしびれるくらい格好いい。
 「故郷は遠くにありて思うもの」と室生犀星は詠んだ。しかし、こうも言える。「東京は故郷にありて思うもの」。”本当の空”のある福島県のここいわき市から、東京に戻ってからの自分を思う。

日曜日, 8月 12, 2007

絵心は忘れたなり

 学生たちと共同で作っているソフトウェア開発を進めるために、土曜日だったが電通大に行って来た。今週末、来週末をミラクル4daysと名付けて、インテンシブにコーディングを進めようという目論見だ。最近、事務的なことばかりで、白熱する議論をすることが少なくなったなあと思っていたが、今日はとても楽しい議論が出来た。若者と議論をするのはとても楽しい。頭が柔らかいし、どんどん喰らいついてくる。やはり、議論はこうでなくちゃ。そこから自分も学ぶことができる。
 思えば、自分がこんなに議論好きで、学会でも負かされない強さを持てたのは、恩師、磯部さんのおかげだと思う。僕は学部時代の4年間、毎週国立天文台に通い輪読会に参加していた。磯部さんは、決してやわな議論を許さなかった。そのときに培ったものは、決して物理学の知識だけではなく、学問に対する姿勢だったと思う。それは修士、博士と進学してからも、僕の中で生きていた。いや、今も生きている。一方で、学問における政治的な駆け引きは苦手だ。賢いふりをすることなど、全然意味がないと思っている。真に賢い人は、何も声高に語る必要がない。己は何ができるのか、身をもって示せばそれで良い。学問は、勝った・負けたや駆け引きではない。
 ところで、学生たちとシステムのアイコンをどうするかを話していた時に描いた絵はとても不評だった。「笹原さんは、絵心がないですね。」 うーん、御意。恐らく、生まれてくるときに母の中に忘れてきたのだ。この絵のタイトルは天使だが、見かけは悪魔か?

水曜日, 8月 08, 2007

占い:復活できない、駄目になる、妨害

この物々しいタイトルは、実は私の昨日の占いの結果で、先週購入したAdvanced es(通称、アドエス)[link]のW-Infoという毎日配信されるニュースにあったもの。何んてこと言うんだアドエスさんよー!良い占い結果しか信じない僕は、特に気にも留めずにいつものように理研で仕事をしていた。
 掃除とミーティングが終わり、さ~これから自分の研究時間だとキーを2、3回さわり、My Macを起こした。おかしい、固まっている!あー、さっきまで回していたプログラムはやり直しだとあきらめて、電源ボタンをポチッとな。再起動。しかしである。食いかけの灰色リンゴが表示されたところから、画面が一向に進行しない。しかも、何やら「カチッ、カチッ...」という機械音が聞こえる。もしや。汗がたらり。Mac OSが入っているHDがクラッシュしかかっているようなのだ。あ"ー!!!バックアップを取っていない!
 というわけで、見事に占いは当たり、間もなく僕はビックカメラに駆け込むこととなった。占い曰く: 「やり直しの難しい出来事に遭遇しそうです。復活は困難でしょう。何かが終わりますが後悔の残る終わり方で、結果として全ては時間の消耗に思われます。云々」 悲惨な言葉のオンパレード。それに、「何かが終わります」じゃわからないよー。次からは詳細な情報をお願いします、アドエスさん。

火曜日, 7月 24, 2007

カツオボーイ

 通勤する途中、ベティにあげる鮭棒を買うためにヨーカドーに寄った。朝から奥様方がバブーをおぶったり、引っ張ったり、からころ押したり、レジはものすごく混んでいた。にゃんこに良さげな鮭棒が見当たらず、代理にカツオ棒を買った。カツオ棒なのにホタテ味とかあって、不思議に思ったが、僕が買ったのは土佐清水産のカツオで、ちゃんとカツオ味。これが中国産なら段ボールを疑うけどね。さっそくあげようとベティを探したが朝はいなかった。
 帰りに守衛室の前を通ったら、案の定、ベティが入口で寝ている。「ベティ。ほら、カツオ棒だぞ!」とビニールをむいてあげたら、急にスリープモードから復活したWindowsみたいにウィーンと起動、カツカツ、カツオ棒を食べ始めた。「そうか、そうか、そんなにおいしいか。」と頭をなでようとしたら、「気安く触らないでよ!」的なそっけない反応。あげく「もうカツオないの?」みたいな恨めいしい顔。がーん!
 そういえば、彼女の飼っているニャンコにも似たようなことをされたことがある。鮭棒をあげようとしたた、僕の手から鮭棒だけを叩き落とそうとして、感謝の「か」の字もない。むむむ、今回もか。納得のいかぬまま帰路につく7月のある1日でした。

火曜日, 7月 17, 2007

タイムスリップ

 後輩に教えてもらったメディアアートの展示を見に、久しぶりに東大本郷に行った。ユビキタス・アートという国際会議[Link]の催しの1つとして開かれたもので、池上さんと渋谷さんの「Taylor Couette Flow」の装置が展示されるというので、それを見に行った。二重円筒に挟まれた流体が流れのパターンを作り出すのだが、内側の円筒の速さによって秩序的な場合やすごく乱れる場合(つまりカオス)がある。その現象を聴覚的に再構成して、アートにしようというのが池上さんたちの試みである(こんな平坦な説明では怒られてしまうだろうが)。常に同じものが再構成されるとは限らず、作者の意図を超え、一過性の現象と鑑賞者との相互作用の中に新しい解釈が宿る。このようなインタラクティブなアートが6点ほど展示されていた。中には、メディア芸術祭で見かけたアートもあった。
 東大本郷を出た時、どうせだから母校の中大理工にも行ってみようとふと思い立ち、てくてく春日通りを北上した。噂には聞いていたが、物理実験をやっていた建物の向こう側に新しい立派な建物が建っていた。何でも情報系の学科が入っているらしい。一階のロビーみたいな所では、学生たちがたむろしてレポートをやっているようだった。昔、ここに何があったのか思い出せない。
 中大を後にして、どうせだからとさらに春日通りを北上して、サークル活動に明け暮れたお茶大まで歩いた。さすがに中には入れなそうなので前を通過するだけだったが、かつて歩いた道を思い出にひたりながら歩いた。サークルのビラを配ったこと、子供会の子どもたちと遊んだこと、しいのみの仲間と楽しい時間を過ごしたこと。
 東大(といっても僕は駒場だが)、中大、お茶大、いろんな思い出の詰まった大学を結ぶ春日通りを散歩しながら、結局、池袋まで歩いた。もう二度とこんなことをする機会はないだろうから、とても貴重な時間だった。そう徒労感の中で思った。そして、八王子の都立大には、こことはまた違った思い出がある。思えば、僕は、お得な学生時代を過ごしたのかもしれない。

月曜日, 7月 16, 2007

From Bit to It

Artificial Lifeを研究する上で、SFは良い意味でも悪い意味でも刺激をくれる。暇さえあると、ジュンク堂をぶらぶらして本を探索するのが僕の趣味というか癖だが、素敵な本を2冊購入した。1冊目はずっと話題になっていたSFで、円城塔の「Self-Reference Engine」[Link]。円城さんは「オブ・ザ・ベースボール」で第104回文学界新人賞を受賞し、この作品は芥川賞の候補にも挙がっている。[Link]もしこの作品が芥川賞を受賞したら、なんとSF作品初になるのだそうだ。円城さん(ペンネーム)は、東大駒場で複雑系の研究をしていた先輩で、僕は直接お会いしたことはあまりないのだが、関数マップという仕事をしていることは知っていた。このような文才をお持ちだとは知らなかった。グレッグ・イーガンやボネガットの世界観を合わせもつと書評する方もおられるが、僕は正直この作品を適切に表現する言葉を持たない。どっぷりその世界観を楽しませていただく。

 もう一冊は櫻井圭記著「フィロソフィア・ロボティカ」。櫻井さんはプロダクション・アイジーで攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(SAC)の脚本を手がかけた脚本家。ロボットと人間の関係、あるいは近未来社会など、SACの話題も織り交ぜながら鋭い視点で論じている。僕はSACの世界観がとても好きなのだが、なるほどこの人にしてこの脚本あり、と感じた。ありきたりの哲学や認知科学の本よりも何倍も重要でおもしろい。

 Artificial Lifeがやっていること、それは「From Bit to It」、つまり人工世界にリアルを見出すという作業だろう。僕はお二人のような優れた言語化のセンスを持たないが、仮想世界を作ることで自分なりの表現を探究して行きたい。

ベティ・ブルー


台風のため雨脚の強まりつつあった先日、保健室の軒下でベティを見かけた。いつものように目の周りはしょぼしょぼとして、ベティの顔は空のようにどんよりとしていた。よく彼女は、「雨の日、猫はどこで過ごしているんだろう?」と言っていたが、ようやく答えがわかった。たぶん、保健室の軒下だ。東大でもきっと保健室の軒下は、しょぼしょぼしたネコたちで渋滞しているだろう。きっとここなら大丈夫。うっかりつかまって酷いことされることもない。保健のおばちゃんという強い味方がいる。少なくとも午後5時までは。。。
 そう言えば、みんながベティと呼んでいるので、ずっとメスだと思っていたのだが、実はそのしぐさからオスなんじゃないかという疑惑が持ち上がった。つまり、”ベティ男”なんじゃないかと。しかし、守衛さんの前で股をおっぴろげて確かめるわけにもいかず、とりあえずメスだということにして接するようにしている。鮭棒を持っていく約束をしたので、今度あげるからね。

火曜日, 6月 26, 2007

ビリーズ・ブートキャンプのように...

 ここ数週間、国際会議ACAL2007[Link]に出すためにシミュレーションに没頭しているが、だいぶ電池が切れてきた気がする。博士論文を書いている時はもっともっと大変だったのだから、よく乗り切れたものだと我ながら思う。あの時はものすごい集中力で、風邪菌も寄せ付けないほど突っ走っていた。とにかく根拠のない自信と勢いだけはあった。今は、あの頃より少しは賢くなったのかもしれないが、何かを知ることでかえって鈍くなった気がする。「足るを知る」を求めて彷徨うファウストもどきよりも、名誉欲やルサンチマンで動いているインテリもどきよりも、海の向こうで、どでかいホームランをかっとばしたり、ストレートで三振の山をきずいたり、今の自分を最大限表現しているサムライたちから学ぶことは多い。真夜中のビリーズ・ブートキャンプ[Link]を見ていたら、じわじわと何かが充電され、突然、体を鍛えたい衝動に駆られた。外は雨ですが、ロードワークに行ってくることにします。ありがとう、ビリー。でも、ビリーズ・ブートキャンプは買いません。

金曜日, 6月 22, 2007

やっと出た、、、

最近、論文の別刷り要求のメールが多いなと思っていたら、昨年、Artificial Lifeに受理された論文が出版されていました。[Link]

K.Sasahara and T.Ikegami, "Evolution of Song Syntax by Interjection Communication", pp.259-277, 2007 Artificial Life, volumle 13, number 3, pp.259-277, 2007
 
今読み返すと100%自分の主張が書けてない気がするけど、抑えるべきポイントはきちんと押さえた内容になったと思います。惜しむらくは数理生物学との接点をもう少しつけておけば、より良い論文になったかな。次の空間入りのモデルでは工夫します。論文の肝を一言で言うと、「共進化するオートマトンのコミュニケーションダイナミクス」、こんなところでしょうか。(はじめて聞く人は何のことやらという感じだと思うけど。)詳しくは論文を見て頂きたい。言語科学の百科事典(丸善)の生物学編の「生物のコミュニケーション進化のモデル」にも、少しだけこのモデルの話を書きました。興味があればこちらもどうぞ。

火曜日, 6月 19, 2007

Betty is sitting in the front of the door

 数週間ぶりにベティを見かけた。クーラーにでもあたろうというのか、守衛室の入口でじっと中の様子を窺っている。ベストショットを狙ってカメラを向けたら、そっぽを向かれてしまった。目の周りがしょぼしょぼしているので、きっと皮膚病なのだろう。毛皮で覆われた体ではこの暑さはつらかろう。ベティー、論文が終わったら鮭棒を持ってくるからと告げて、計算機の待つ池の端棟へ向かった。あー、シミュレーション。

土曜日, 6月 16, 2007

変な学術研究1

理研の紀伊國屋で単行本のコーナーを見ていたら、面白そうなので買ってしまった怪しげなタイトルの本。サブタイトルは、光るウサギ、火星人のおなら、叫ぶ冷蔵庫。なんじゃらほいと思って読んでみたら、「何でこんなこと真面目に研究しているの?」系の論文ネタのオンパレード。なかにはイグノーベル賞受賞者で、ハトをトレーニング(正確にはオペラント条件づけ)してピカソとモネの絵を弁別させた慶応の渡辺先生の話も載っていた。馬鹿真面目な研究だけでなく、一見わけがわからないような研究も大事なことは承知してますと断ったうえで、著者はシニカルな語り口で研究を紹介していく。こういうの嫌いじゃないけど、思ったほどは面白くなかった。ちなみに、2005年にドクター中松もイグノーベル賞をとっているんですね。

近所の名店~Cafe Largo


久々にカフェ情報をアップします。僕が住んでいる下赤塚にある素敵な喫茶店Cafe Largo[Link]。うちから歩いて7,8分の所にあるという近さにも関わらず、本格的な珈琲を楽しめるお店です。マスターが丁寧に入れてくれる珈琲は味が深く、幸せになれる一杯に出会えます。つい先日はハワイコナ(※)を試してきました。マスターの入れてくれたハワイコナは雑味がなく口当たりがクリアーでした。珈琲はだいたい500円前後。ケーキはあまり種類が多くないので評価が分かれるところですが、まずまずです。たまにギターの演奏会などもやっているようです。僕の中でもお気に入りランキング上位の喫茶店です。
※ハワイコナは程よく酸味があって深入りでも味が崩れないのが特徴(参考:おいしい珈琲の事典

僕的採点
  • コーヒー:☆☆☆(コーヒーはどれも外れはない)
  • ケーキ:☆(種類は少ない)
  • 雰囲気:☆☆(あまり長居して小説を読む雰囲気ではない。)

金曜日, 6月 01, 2007

生物と無生物のあいだ

著者は分子生物学者にして一流の小説家だと思う。生命とは何か?かつて、シュレーディンガーも問うたこの「開かれた」問題に対して、詩的で美しい表現と的確なメタファーが、分子機械的な静的生命観から動的平衡状態としての生命という動的生命観に読者をガイドしてくれる。スキャンダラスなDNA発見の話、ルドルフ・シェーンハイマーの先見的な実験、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)の発明秘話、そして、ノックアウト(叩き壊した)したのにノックアウトされないマウス。これらの多岐にわたる話題がみごとに動的生命観に接続していく。「生命とは要素が集合してできた構成物ではなく、要素の流れがもたらすところの効果である。」著者の文才が引き立つ名著。