日曜日, 12月 16, 2018

バイラルマーケティング

 拙著『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』が発売されてから約1週間が経過した。Amazonのランキングを見ていると、おかげさまで、科学読み物、メディアと社会、ジャーナリズムのカテゴリでそこそこ売れているようである。
 先日は、マル激トーク・オン・ディマンドというオンデマンド番組に呼んでいただき、神保哲生さん、宮台真司さんとお話をしてきた。テレビの独特の雰囲気やとっさの質問にうまく答えられるかしらという不安もあり、少しナーバスになった。ちぐはぐな回答をしてしまった場面も多々あったが、神保さんの上手な司会と宮台さんの博識に支えられて、何とか収録は終わった。
 この番組が公開された直後から、急激に拙著のAmazonでの売り上げランキングが上がり、これがバイラル・マーケティングかということを身をもって経験した。もちろん、たくさんの人にこの本を読んでもらえるのはうれしい。
 ただ、本と自分の名前が自分から切り離されて、独り歩きし始めたような気がして少し落ち着かない。私はあくまでも一研究者で、計算社会科学の道を開拓することが自分の本分なので。

日曜日, 12月 02, 2018

さきがけコンバージェンスキャンプ

12/1に開催された「さきがけコンバージェンスキャンプ」に参加してきました。さきがけ研究者と様々なセクターで活躍されている企業の方など約40名が参加し、未来の社会に向けてさきがけ研究の発想を広げる議論を行いました。
 まず、8名のさきがけ研究者がそれぞれの研究テーマについて紹介し、その後、テーマごとにグループに別れ、「それぞれの基礎研究をどう発展させ、どのような社会を実現したいのか」についてワークショップを行いました。ワークショップは2セット行い、最後に全体で成果共有をしました。
 私のグループには、日立系やIHIのオープンイノベーションを担当されている方などが参加し、「ソーシャルメディアの可能性を引き出す技術と未来の社会像」について、オープンに意見交換をしました。自分では考えたこともないような角度やスケールからのコメントをたくさんいただき、とても有意義な会でした。
 そして、さきがけ研究者の研究のユニークさとスケールを肌で再確認しました。自分も負けてはいられない。

月曜日, 11月 26, 2018

迫る締め切り

 締め切りが近い仕事が多すぎて、もう笑うしかない。どれも一朝一夕では片付かないものばかり。完璧主義だとか、傑作狙いというわけでもないのだが、「適当にやる」ということができない性格なので、引き受けた仕事に対して必要以上に時間をかけてしまっている気がする。
 何としても今週中に仕上げなければならない原稿、その一週間後ぐらいに締め切りがある別の原稿、一度延期してもらった論文の再投稿。原稿や論文に以外にもいろいろあるが、とりあえずこれらの書き物だけは来年に持ち越したくない。
 何としても仕上げる。

土曜日, 11月 24, 2018

ドライブ

 東京と比べ、名古屋に住んでいていいなと思うところは、車を1時間走らせると家族で出かけられる場所がたくさんあることだ。
 先日は、知多の方にドライブに行き、回転ずしの「まるは」でおいしい寿司を食べ、日帰り温泉に入ってきた。その帰り道、パフェで有名な「フレーベルラデュ」で、イチゴパフェを食べた。1時間のドライブでちょっとした小旅行感が味わえる。
 今日は、40分ぐらい車を走らせ刈谷の交通児童遊園にいってきた。ここにある乗り物はすべて50円で乗ることができる。本格的なゴーカートも50円。うちの子は車が大好きなので、ゴーカートに乗ったら大興奮。2時間ほど遊んだ後、まだ子供が生まれる前によくいったカフェ「スプーニーカフェ」でおいしいケーキをいただいた。
 おいしいものを「おいしいね!」と家族で食べているときが一番の幸せだ。

水曜日, 10月 31, 2018

エディタとレフェリー

 学生たちがどんどんと研究を進めているのを横目に、ほとんど研究ができていない自分にやきもきしている。もちろん、さぼっているわけではない。
 週3回の研究室の活動と学生の指導、本の校正、依頼原稿、論文の再投稿(2本)、科研費の申請書、論文の査読。ほとんどが「書く」仕事だ。
 特に、査読は負担になる。それでも、できるだけ査読は引き受けるようにしているし、必ず期日を守って仕事を終わらせている。
 自分がエディタで査読をお願いする立場になると、査読をしてくれる人が少ないことや査読者のマナーの悪さに驚かされる。査読を依頼し、それを承諾したにもかかわらず、査読者がまったく仕事をしないという事態が3件連続で発生して、本当に困った。ボランティアとはいえ無責任だろう。30日以上待っても査読結果が返ってこないため、別の査読者をまた探すはめになる。
 今抱えているこれらの仕事を片付けたら、書き物系の仕事はしばらく遠慮する。

日曜日, 10月 21, 2018

フェイクニュース

 先日、NHKで放送されたドラマ「フェイクニュース」の前編を観た。「つぶやきは、感情を食べて怪物になる。」というキャッチコピーは言い得て妙だ。「ポスト真実」の時代、つまり、事実かどうかよりも個人的な感情が優先される時代を表現している。
 ドラマの内容も、フェイクニュースが単なる誤情報ではなく、様々な動機がうずまく情報生態系の問題であることがうまく表現されていた。重たい話題であるにも関わらず軽快な感じ、微に入り細に入り過ぎずなかなかよかった。
 フェイクニュースについて、この1年ぐらい毎日情報を追いかけ、この現象が一体何なのかを科学の視点から考え続けてきた。その本が12月に発売予定で、すでにAmazonで予約可能になっている。タイトルは「フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ」(化学同人)。これまでジャーナリストやメディアの人たちが書いたのとは一味も二味も違うものになっていると思う。
 情報と虚偽情報が混在する複雑化社会を生き抜くヒントがたくさん詰まっているので、ぜひたくさんの人に読んでもらいたい(このNetGalleyでゲラを読むことができます)。

火曜日, 10月 09, 2018

運動会

 気持ちのよい秋晴れのもと、幼稚園の運動会が行われた。かなり規模が大きい幼稚園なので、運動会は近所の小学校の校庭を借りて行われた。早めに出かけたが、すでに席取りは始まっていて、特等席はビデオカメラをもったお父さん、お母さんたちでいっぱいだった。
 うちの子はまだ満三歳児クラスなので、かけっことダンスの2種目だけだったが、とても楽しそうにしていた。入園した当時よりも成長したなと感じる瞬間だった。
 そして、幼稚園の先生は天使のように優しい。子供たちをよく褒めてくれるので、みんな先生が大好きだ。遥か昔のことなのでほとんど覚えていないが、きっと自分も小さい頃は保育所の先生にこんな風にやさしくしてもらったのだろう。
 子供たちの笑顔で溢れる休日ほどすばらしいものはない。
 

金曜日, 10月 05, 2018

ゲラ

 今日、出版社から、1年近くかかって書き上げた本のゲラが届いた。縦組みになり、図がしかる場所に配置され、本の体裁をした自分の文章を目にするのがとてもうれしかった。正式なタイトルも決まっているが、それは本が完成するまでとっておく。
 本作りのプロの入念なチェックが赤字で書き込まれていた。ざっと見た感じでは、それほど校正に時間はかからなそうだ。
 振り返ってみると、本当に大変な作業だった。執筆というのは、貯めた知識を言葉で吐き出す作業ではない。事実に寄り添いながら、最適な言葉の組み合わせを考え、意味を紡ぎ、1つのストーリーを構成する。1ヶ月たってもまったく言葉が出てこない凪があるかと思えば、寝ている最中も言葉が溢れてくる時期もある。無知な自分とのにらめっこが続く。気分はジェットコースターのように上がったり下がったりを繰り返す。
 何はともあれ、この本が書店に一日も早く並ぶように、今はていねいに校正の作業を進めるだけだ。この大変な作業を支えてくれた周囲の方々に心から感謝したい。

金曜日, 9月 21, 2018

合宿2018

 今年の夏休みは、初めて研究室の合宿を行った。池上研時代にやっていた夏合宿がいい思い出で、これがきっかけになっている(OBたちもやってきて、熱く議論したことを今でも思い出す)。
 記念すべき第一回目の合宿は日間賀島で行った。名鉄とフェリーを乗り継いで2時間ぐらいの場所で、蛸と河豚が有名な小さな島だ。参加者は僕と学生名3名。
 初日は学生たちの研究発表と議論をし、夕飯にはおいしい蛸をごちそうになった。確かに蛸は絶品だ。二日目は、みんなで話をしながら島を1周した。1周しても4kmちょっとなので、いい散歩になった。
 普段は話せないようなことをみんなで語り合ったり、親睦を深める上で今回の合宿はとてもよったと思う。そして、日間賀島はいい島なので、いつか家族で遊びに来たい。

金曜日, 8月 31, 2018

サービス

 査読やエディタの仕事を英語では「サービス」という。要するに、研究や授業以外の「余りの時間」を使って、ボランティアとして投稿論文を評価したり、査読をハンドリングしたりするわけだ。実際は自分の研究で忙しくて、「余りの時間」なんてないのだが。
 この数ヶ月はお断りしていたが、夏休みになって少し時間ができたこともあり、今はできるだけ引き受けることにしている。8月だけで、査読2本、エディタ3本を引き受けた。
 自分がエディタになってわかったことだが、適切な査読者を探すのは容易ではない。論文を出したい人はたくさんいるが、論文を査読したい人はあまりいない。査読依頼を送っても、知り合いでもない限り、だいたい無下に断られる。きちんと「お断り」の返事をくれる人はまだいいが、返信もなく「シカト」という人も少なくない(さすがに、それはひどいだろう)。
 PLoS ONEのようなマンモスジャーナルも過渡期に来ていると感じる。
 

金曜日, 8月 10, 2018

酷暑の朝

 40度近い酷暑とエアコンなしでは眠れない日々が続く。昨日は早く床に着いたせいもあって、夜中の3時ぐらいに目が覚めてしまった。エアコンの風を浴び続けているせいか、体もだるい。
 今週は、月は京都で研究会、火は滋賀で領域会議、水木と大学院の試験、金はオープンキャンパスと、毎日何かある。書かなきゃいけない論文が2つ、査読が2つ、依頼原稿が2つ、あと本の原稿の修正...orz
 自分のさきがけはもちろん、関わっているプロジェクトの研究も、この夏休み中に進めたい。あと、来年度からの講義の準備もやらなくては。ああ、タスクは山のようにある。
 時間のマネジメントをしなくてはいけないな。

金曜日, 8月 03, 2018

40度を超えたその日...

 2018年8月3日、名古屋は40度を超えた。名古屋に越してきて6年目だが、こんな暑い夏は経験したことがない。というか、人生で初めてかもしれない。
 今朝は早起きして、最後の力を振り絞って本を書き上げ、原稿を出版社の方に提出した。校正作業などまだまだ先は長いが、とりあえず42.195キロを走り終えた気分だ。細かいことを言えばキリもないが、面白い視点で書けたのではないかと思う。
 ラボに行ってからは、ある研究プロジェクトの打ち合わせと研究室セミナー。優秀な学生がいると楽しい。夕方から学生たちと本山に行き、いつもの店で打ち上げをした。
 やっと執筆作業から解放された割には、すがすがしい感じは一ミリもないが、何か新しいことを勉強したいという気持ちが、ふつふつと湧いてきた。

水曜日, 8月 01, 2018

もう少し

 執筆も大詰め。文章は全て書き終えた。「おわりに」は新幹線の中でひねり出した。
 ここまで来るのは本当に大変だった。執筆を開始したばかりの頃、真っ白な画面と向き合ったまま一向に書き進まず、永遠に終わらないのではないかと不安になった。
 しかし、意思あるところに道は開ける。強く思えば何とかなるものである。あとは、文献と図の整理。全体を通した推敲もあと1回はやりたい。
 これが終わったら、研究がしたい...。

日曜日, 7月 15, 2018

IC2S2 2018

 計算社会科学の国際会議IC2S2に参加するために、再びエバンストンに来ている。IUにいた2年前にもここを訪れている。スライドは前日に用意し、あまり準備は万端とは言えなかったが、質問もたくさん出たので発表としてはまずます。この話題はどこにいってもウケる。
 この学会は自分に一番合っていると感じる。惜しむらくは、もう少し心に余裕がある状態で学会が楽しめれば良かったのだが、本の締切やそれ以外の締切も抱えていて、何の心配もなくというわけにはいかなかったのは残念だ。
 これらの仕事をかたっぱしから片付けて研究がしたい。

日曜日, 7月 01, 2018

仕事にいっちゃうの

 締め切りをが迫っていたため、出張がない土日の午前中はスタバやタリーズに行って、執筆作業をした。おかげで6月はだいぶ進んだとは思う。
 カバンを持って出かけようとすると、鴻志が「えっ、仕事にいっちゃうの」的な顔をするのでつらい。しかし、この本は何としても書き上げたいので、心を鬼にして出かけた。もちろん、午後は家族サービスや買い出しの時間である。
 執筆に専念したいと思っても何やかや仕事は舞い込んでくるし、学生の指導もあるので、使える時間は限られる。査読やエディターの仕事も、普段ならば極力引き受けるようにしているが、今回ばかりは全部断った。それでも6月末の締め切りには間に合わなかった。
 何とかあと1ヶ月で仕上げたい。そうでないと研究にも差し支える。
 本の執筆を終えたら、とりあえずは旅にでも出てのんびりしたい。

日曜日, 6月 17, 2018

夢ナビライブ2018

 夢ナビライブ2018というイベントで講義をしてきた。対象は関西圏の高校生で、これから受験する人たち(中には、授業の一貫という学生もいたようだ)。北海道から九州・沖縄まで、あまり名前の聞いたことのない大学も有名国立大学もたくさん参加していて、高校生の奪い合いなのだなということをつくづく感じた。
 私の講義には180人の申し込みがあり、3分間の発表を聞いて興味を持った人がプラスでやってきたので立ち見がでた。
 「なぜ急速に拡散する?フェイクニュースの科学」という題目で、フェイクニュースが拡散する仕組みや対策について話した。大阪会場なので、笑いをとるようのスライドも準備した(小笑いにしかならなかった)。
 大学の先生と直接話す機会があるというのは素晴らしいことだ。ただ、あまりにも規模が大きすぎて「イベント感」が強いので、私にはあまり合わないかもしれない。これはこれでいい経験になったが。
 今年度は、研究科主催のセミナーと名大の公開講座で講義することになっているが、こういう小規模な場の方が私は好きだ。

月曜日, 6月 11, 2018

久しぶりにひどい風邪

 鹿児島で開催された人工知能学会に参加してきた。自分たちが企画した計算社会科学のセッションが終わった日から、急に風邪が悪化した。もともと鴻志が風邪だったので、それをもらったのだろう。体力も落ちていたし。
 学会最後の日は、具合が悪いのと雑用を片付けるためにホテルを4時間延長して、書類仕事を片付けたあとは風邪薬を飲んで横になっていた。いつもなら学会をエンジョイするのだが、今回は風邪と多忙で多調も気分もずんどこだった。
 家に戻ってからは土曜から日曜昼あたりが不調のピークで、38度の熱と咳に苦しめられた。麻黄湯が効いたのか、今はだいぶマシになった。
 書き物が溜まっていてこれ以上休めないので、風邪によるダウンは痛い。
 

金曜日, 5月 25, 2018

ニュートン

 科学雑誌Newtonでエコーチェンバーの研究を紹介していただきました [Link]。日本科学未来館の渡辺さんによる記事で、中高生にもわかりやすい解説です。‬ ‪
「from Miraikan 自分と似た意見ばかりが聞こえるSNSの世界」‬
昨年、未来館で一般向けの講演したのきっかけで、その時に担当していただいたのが渡辺さんです。小中学生を対象にエコーチェンバーの研究を話すのは難しい面もありましたが、一緒にいたお父さん、お母さんが熱心に聞いてくれたりして、やってよかったなというイベントでした。それがこういう形で取り上げてもらえるのはとても光栄です。
 かつては、私もNetwonを愛読していました。高校生の頃はお金がなかったので、よく市立図書館で読んだものでした。その時、ホーキング博士の宇宙論が流行っていて、それにあこがれて物理学科に進学したのでした(その道は諦めてしまいましたが)。
 自分が今取り組んでいる研究は、宇宙論にも負けず劣らず面白いテーマだと思います。

金曜日, 5月 11, 2018

MediaXワークショップ

 MediaX at Stanfordで開催されたワークショップに参加してきた。
 初日は、木村先生がSociety5.0について講演し、大勢の方が興味を示していた。
 2日目は、「Transparency and Trust in a World of Social Bots」(https://stanford.io/2rzmext)と題したワークショップで、個人的にはScreenome(https://stan.md/2jMBEdv)とInstallation Theory(amzn.to/2KMPE30 )の話が面白かった。私の理解では、Installation Theory = embodiment + アフォーダンス+ 規制 / 3という感じで、理論としての新しさというより、実際の行動の分析やデザインに役立つものなのだと思った。ちなみに、ここでのSocial Botは、私が研究しているようなフェイクニュースをばらまくボットではなく、人間の役に立つ、あるいは人間と共創するようなAIのこと。
 3日目は、チームに分かれて、ソーシャルボットのアイデアを出し合い、寸劇を交えてプレゼンをした。ここでも、木村先生の名演技が光っていました(お婆さん役)。私のチームは、私を除いて全員中国人で、気が付くと中国語で会話していて、意思の疎通が難しかった。AI+ARを使った子ども向けの教育アプリについて発表をした。
 

木曜日, 5月 03, 2018

幼稚園

 鴻志が幼稚園に通い始めた。ブカブカの制服を着ている姿を見ると、赤ちゃんだった我が子がこんなに大きくなったのかと感慨深い。まだ言葉の発達は遅れているのだが、状況の理解やある種の感は他の子よりも優れているのではないかと思う。親バカかもしれないが。
 通園初日は2時間泣きっぱなしだろうなと思っていたが、幼稚園についてしばらくは機嫌よくしていたらしい。そのあとはグズグズだったが。幼稚園は楽しいところだと覚えてくれれば、喜んで通ってくれそうな気がする。
 幼稚園から帰りたくない、というような日も来るのだろうか?

木曜日, 4月 19, 2018

バタバタと

 あれよあれよという間に、4月も半分が過ぎてしまった。セミナーも始まり、ようやく研究室の活動らしくなってきた。学生たちがどんな風に成長してくれるか、楽しみなところ。
 一方、自分はというと、何だかよくわからないが忙しい。気がつくとメールを書いたり、書類を書いたりしている。この辺で、自分の心が「ノー」と言ってくる案件は断って、本当に自分がやりたいことに時間を費やすようにしたい。
 しかし、5月のカレンダーに目をやると、すでに海外出張と国内出張で埋まってる...orz こんな状況で成果を出すためには、人の倍やるしかあるまい。
 

木曜日, 4月 12, 2018

新年度

 葉桜の中で入学式が行われ、昨日から新学期の授業がスタートした。研究室に新しいメンバーを迎え、研究室の活動もスタートした。いつもとは少し違う春を迎えている。
 講座のある先生のご好意で、新しい部屋を1つ追加でもらい、笹原研の院生部屋ができた。そして、幸いにして今年度は研究費が潤沢なので、ラボの設備投資も学生の旅費にも、今年は困らないだろう。
 学生たちには、「こんな状況を当たり前と思ってくれるな。恵まれている時だからこそ、どんどん研究して成果をださなきゃ。」と説明したが、なかなか真意は伝わらないだろう。
 昨年は学会発表こそしたが(あるいは、やたら出張したが)、論文は0(査読付きの国際会議プロシーディングはあるが)。こりゃいかん。
 今年はできるだけ出張を減らして、論文に時間をさきたい。そして、締切を延期してもらった本。何としても書き上げたい。
 
 
 
 

水曜日, 3月 21, 2018

研究生

 このところ、研究生になりたいという中国人からの問い合わせが続いた。メールには、丁寧な日本語で自己紹介と先生の研究に興味があるというようなこと書かれている。しかし、研究に関して表面的なことしか書かれていないので、中国人留学生を受け入れている実績のある先生に、片っ端からメールを送っているのだろう。
 現在、うちの研究室にはM1の中国人がいて、来年度からもう1人増える。彼らは大学院の試験に合格した、研究も一生懸命する学生たちだ。
 そういう個人的経験もあって、問い合わせのあった学生には、Skypeでとりあえず話をしませんかと返事をした。一人は「今はちょっと忙しい」という返事が来て、もう一人は「ぜひ」ということだった。
 その学生と、日時を決めてSkypeしたのだが、音声もテキストも送ることができなかった。実は中国ではSkypeが使えないのだ [Link]。話ができず、分野もかなり違うということもあり、別の先生に問い合わせるようメールで連絡して、やりとりを終えた。
 ネットで調べて見ると、研究生になりたいという中国人からの問い合わせが日本の大学で増えていて、結構問題も多いようだ [Link]。自分がさけるリソースは限られているので、今後は、院試に合格した学生や国費留学生を除き、こうした問い合わせはお断りすることにした。 

日曜日, 3月 11, 2018

高校生の自分に伝えたいこと

 旭丘高校のスーパーグローバルハイスクール成果報告会で、「計算社会科学というわかり方・生き方」と題して講演をした。生徒たちは熱心に聞いてくれていたようだった。
 自分の高校時代はもう20年以上も前。院生と話をしていても通じないこともあるのに、高校生ならなおさら。どんな話をしようか迷った。
 講演の2/3は、自分の研究も交えて計算社会科学のイントロ的な話をした。いろんなところで話した内容なので、これは鉄板。残りの1/3は、僕がどのようにして研究者になったのかや留学経験などを話して、「高校生の自分に伝えたいこと」というメッセージで締めくくった。
  • Take a chance(リスクをとってチャンスをつかめ)
  • Prepared mind(準備された心(をもとう))
  • Be a unique flower(世界に1つだけの花になろう)
 どの口が言うかと自分につっこみたくもなるが、もし高校生に戻れるならば、これらのことを心に刻んで、当時諦めたことにもう一度挑戦するだろう。
 僕に言われなくても、才能あふれ希望に満ちた彼ら彼女らは、きっとすばらしい人生を歩んでくれるだろうけど。

土曜日, 3月 03, 2018

子育ての予習・復習

 うちの子はこの4月で3歳になる。よく食べるし、大きな病気もせず、健康そのものだ。しかし、奥手な性格のせいなのか、海外で過したからなのか、まだお喋が達者でない。
 子どもには個性があるからと言われるが、ここまで言語発達が遅いと心配だ。幼稚園に行きだしたら、言葉の爆発期がくるのだろうか。
 科学者なので、根拠やデータの裏付けがない子育てあるあるには惑わされないようにしている。しかし、個別の論文にあたるわけにもいかず、子育ての科学に関する本があったらいいなと思っていた。
 池谷裕二著のこの本はそういう意味でなかなか良い。著者は脳科学者なので、科学的知見をちりばめながら、4歳までの子どもの発達と子育て経験について書いている。語り口も軽快で、微に入り細に入りせず、読み物としてちょうど良い。子育ての予習・復習にもってこいだ。

金曜日, 2月 16, 2018

笹原研メンバー2018

 2月院試で合格した2名の学生が私の研究室に来ることになった。一人は内部の学生で、もう一人は中国からの留学生。来年度は、修士2年が1名、修士1年が2名、大使館推薦のブラジルからの研究生が1名、研究補助員2名、そして私の合計7名ということになった。
 研究室らしくなってきたのは喜ばしいことだ。ただ、これまではほぼマンツーマンでセミナーや勉強会もやっていいたが、これからはそうもいかない。どうラボを運営していくか、これまでとは違った工夫が必要になる。
 そして、研究費の問題はかなりシビアになってきた。研究にかかるもろもろの費用はもちろん、学生を学会発表させるための旅費、論文の出版費など切らすことがないように、外部資金を毎年のように獲得しなければならない。
 これからが腕の見せどころ。

月曜日, 2月 05, 2018

構造計画研究所名古屋支所記念講演

 上記記念講演で発表をしてきた。構造計画研究所(KKE)のKKE Vision 2017の時と講演内容は同じだが、今回はKKEさんがお付き合いのある中部地区の企業の方約100名を対象としての講演だった。しばらく日本語での発表から遠ざかっていたこともあり、ちょっと発表がまごついた感じもしたが、大きなミスもなく大役を終えたのでホッとした。
 懇親会では、トヨタ自動車やトヨタホーム、中部電力などの企業の方々と名刺交換して、お話をさせていただいた。みなさん「おもしろかった」と言ってくださったので、講師を引き受けた甲斐があった。
 今週は院試があり、来週は旭丘高校での講義、そのあとは、CRESTと新学術の会議が立て続けにある。2017年度が駆け足で過ぎていく...。
 

水曜日, 1月 17, 2018

極寒のセンター試験監督

 先週末はこの冬一番の寒さだった。そんな中でのセンター試験監督の業務だった。正直、この仕事が一年で一番辛い。
 朝6時起き。マニュアル通りの作業。試験中はほぼ立ちっぱなし。帰りは18時過ぎ。理科2科目のクラス担当になると、2日間フルで試験監督をすることになるので、土日の家族との時間は完全に潰れる。
 先日のニュースで、阪大の教授がセンター試験監督の最中に居眠りして、いびきをかいて問題になっていた。さすがに、いびきはまずいとは思うが、こんな大変な作業をやっていることを当たり前だと思って欲しくはない。
 大学の先生が試験監督で駆り出される国などまずない。米国のロジックでいうと、「試験監督なんてするために高い給料を払ってるんじゃない。そんな暇があったら、研究しろ、論文を書け、ノーベル賞を獲るか、もしくは外部資金を獲ってこい」と、こうなる。
 

木曜日, 1月 04, 2018

急ブレーキ

 いわきから東京へ向かう常磐道でヒヤリとする経験をした。今思うと、あれは当たり屋だったのではないかと思う。
 僕は一番右の追越車線を走っていた。当然加速していたわけだが、突然、ウィンカーも出さずにベンツが真ん中の車線から飛び出して来た。車間を考えれば、あり得ない行動だ。慌ててブレーキを踏み、スローダウンして、車間をとった。
 三郷料金所に近く途中にあるトンネルにさしかかり、今度は前を走っていたベンツがいきなり急ブレーキを踏んで、完全に車が停止した。僕は何が起こったかわからなかったが、反射的に急ブレーキを踏んだ。そして、アクセラの衝突被害軽減ブレーキが作動して、何とか衝突は間逃れた。
 追越車線で急ブレーキして車が完全に停止するなんて、前方に事故でもない限りあり得ない。今でも不可解で、全く納得がいかない行動だ。
 その後も、そのベンツは不可解な走行をしていた。左ウィンカーを出したまましばらく再発進せず、発進したかと思えばウィンカーも出さずにジグザグ走行。事故を起こそうとしてるとしか思えない。
 料金所の退避スペースにベンツを止め、後部に傷がないか確かめているようだったが、ベンツの尻を気にしている場合じゃない。こっちは家族を乗せて走ってるんだ。
 これだけは言っておきたい。急ブレーキは道路交通法違反である。
第二四条 車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない。
ドライブレコーダーの購入を検討している。自分の身の潔白を証明するためには必要だ。

水曜日, 1月 03, 2018

あけおめ2018

 2018年1月1日付けで講師に昇格した。今年は成果が求められる年だ。  
 昨年はいろいろな研究の種をまいて、それを試行錯誤して育てる年だった。そのため、特に顕著なアウトプットがない。2年近くやって、ようやくまとめたプロジェクトもあるが、まだ論文投稿まではいたっていない(自分がやるべきことはやったので、あとは共著者の作業を待つのみだが)。  
 出張やアウトリーチ活動が多すぎた感もある。今年は本当に重要なものに絞って、研究に時間をさきたい。特に、さきがけの仕事でいい論文を出したい。