土曜日, 12月 21, 2019

第2回NTTデータTwitter Innovation Contest

 第2回NTTデータTwitter Innovation Contestで、私たちのチーム(sasahalab)が、最優秀賞と日立製作所特別賞をダブル受賞しました。書類審査をパスしたのが14チーム、最終審査で発表したのは7チームでした。
 今回のコンテストのお題は、「ツイートと視聴率の関係性を見出すこと 」。「ツイートから視聴率を予測する」という観点だけに囚われると、おそらく壁にぶち当たるやや難しい課題でした。私たちのチームは、「予測」という観点と「熱狂を仕掛ける」という観点で話を構成して、高く評価していただきました。
 私にとっても、学生たちにとっても、大きな自信となりました。


 

月曜日, 12月 09, 2019

死にそうになる

 今週は横綱級の出張が水(東京)、木(東京)、金(東京)、土(広島)とあり、アップアップだ。今朝も、ある提出物の締切で、朝から頭が一杯だった。しかも、それに取り掛かる前に、論文の投稿と、上から降ってきた仕事をこなさなければならなかった。
 少しでも急いで大学へ行かなければと、はやる気持ちがよくなかったのだろう。いつもの坂を自転車で猛スピードで下って行ったら、十字路であやうく車にひかれそうになった。急ブレーキをかけたので、衝突は間逃れたが、体が吹っ飛んだ。
 幸いにして、手の擦り傷と膝を打っただですんだが、悪ければ死んでいた。気を引き締めなければ。この足の腫れがそう言っている。


日曜日, 12月 01, 2019

あおぼぼ

 岐阜県飛騨地方の民芸品で「さるぼぼ」というものがある [Link]。「猿の赤ん坊」という意味らしい。一番見かけるのが赤いさるぼぼで、良縁や安産にご利益があるとされる。
 我が家でも、「子宝に恵まれますように」と、あちこちの寺や神社に行って、そのたびにお守りやお札を買ったものだが、一体のさるぼぼはその流れで購入した(ネットで買える)。さるぼぼのおかげか、二人の子供に恵まれた。
 先日、岐阜のアクア・トトのお土産屋さんコーナーに行った際、いろいろな色のさるぼぼを見つけ、その中から、勉強運、仕事運、集中力にご利益があるという、小さなあおのさるぼぼを買って、鞄にぶら下げ始めた。ときどき、娘がそれをしゃぶしゃぶしている...。
 それ以降、不思議と立て続けにいい知らせが続いた。りんりんという鈴の音とともに、ご利益がやってくるのかもしれない。

火曜日, 11月 12, 2019

社会情報学の論文

 M2の学生との共著論文が社会情報学(計算社会科学特集)に受理された。申請書の作成や別の執筆活動と並行してやっていたので、本当に突貫工事だったが、無事に受理されて何より。概要を以下に記載する(出版されたらリンクします。)

題目:ソーシャルメディアにおける道徳的分断:LGBTツイートの事例
概要:
 道徳は人々を結びつけ、集団を形成する原動力になる一方で、集団を敵と味方に分断し、対立を生む要因にもなる。ソーシャルメディアはこのプロセスに関与し、場合によってはそれを加速させる危険性もある。本論文では、Twitterから収集した大規模なLGBT(性的少数者)関連の投稿(ツイート)を分析し、ソーシャルメディアにおける道徳的分断の実態を調査した。LGBTをめぐる社会の動向には、多様性を目指す社会にとって重要な道徳的問題が含まれる。LGBTツイートの拡散をネットワーク分析によって調べたところ、高い道徳的類似性(ホモフィリー)を持つ少数のコミュニティが形成されていることがわかった。さらに、英語と日本語の道徳基盤辞書(MFD及びJ-MFD)を使ってLGBTツイートの投稿内容を分析したところ、英語でも日本語でも共通して、LGBTは忠誠基盤の問題、つまり、集団を脅かす道徳的問題として語られていることがわかった。また、忠誠基盤に加え、あるコミュニティは擁護基盤、別のコミュティでは権威基盤という具合に、コミュニティによって異なる道徳基盤を重視する傾向があることも示された。このことが道徳的分断と関係している可能性がある。これらの結果は、ソーシャルメディア上の道徳的分断を計算社会科学のアプローチで理解し、道徳的分断を緩和するための方略を考える上で重要な示唆を与える。

月曜日, 11月 04, 2019

11月になってしまった

 論文の締め切り、原稿の締め切り、そして、助成金申請書の締め切りと、本当に乗り切れるんだろうかと思っていた10月が終わった(原稿の締め切りはもう少し先になったが、ずるずる先延ばししたくない...)
 この週末は、家族サービスということで、2つの公園に出かけてきた。1つは、岐阜県のアクア・トトがあるオアシスパーク。高速を使えば、家から1時間ちょっとで着く。遊具もたくさんあるし、とてもきれいに整備されているので、なかなかよい公園だ。高山ラーメンをたべ、滑り台などの遊具でひとしきり遊び、観覧車に乗った。そこで子供たちも親たちも体力の限界になり、アクア・トトには行かなかった。また次回。
 もう1つは、豊田市にある鞍ケ池公園。広大な敷地には、動物園も遊具、芝生や屋内遊び場もあって、全部ただ(ボートやバスは有料)。こちらは高速を使わなくても、家から1時間ぐらい。
 名古屋は1時間ドライブするとプチ旅行を味わえる。それがよい。

月曜日, 10月 07, 2019

Polyphony

 さきがけのプロジェクトで、学生たちと作ってきた実験用SNS「Polyphony」を公開した。最初は既存のSNSを改良して作ろうと思ったが、全然思い通りならず、ゼロから作り直す決断をした。今にして思えば無謀なことをしたな、という感じだが、結果的にはよかった。
 Polyphonyは実験用のプラットフォームなので、ある程度人数が集まらないと、データ分析までもっていくことができないので、予断を許さない。まだ小さなバグも残っているし、改良しなければならない点も多い。
 SNSを作って社会に放り出したら、何が起こるかは誰にも予想がつかない。あの手この手を尽くしたが、うまくいくとは限らない。しんどい研究だ。
 Forbes JAPANのインタビューで、少しだけPolyphonyのことを語った。
 

土曜日, 9月 28, 2019

インフルエンサー

 インフルエンサーとは何か?フォーブスジャパンの今月号のテーマがそれだ。 依頼を受けて、日本のインフルエンサー50人を選ぶお手伝いをした。
 それから、インフルエンサーについて私見を述べた記事が、今月号に掲載された(来月、ロングバージョンがウェブに掲載される予定)。発散的にいろいろ話してしまったが、石井さんがわかりやすくまとめてくださった。
 はじめての経験だったが、社会的影響について再考するきっかけになった。

 

日曜日, 9月 22, 2019

至極の鴨ラーメン

 家族でアンパンマン・ミュージアムを訪れた帰り、疲れたので外食ですまそうということになり、大戸屋にしようかサガミにしようかと妻と話していた。ほぼサガミに決まりかけていた矢先、妻がスマホで見つけたのが、有松にある「空庵」というラーメン屋だ。
 食べログの写真を見ると、確かに美味しそうなので、さっそく訪れた。店に到着したのが19時ぐらいだったが、駐車場はほぼ満車で、店の入り口には行列ができていた。我々の3組ぐらい後ろで、スープがなくなったので店じまいとなった。
 私も妻も「鴨はちらーめん」をオーダーした。写真がそれ。麺のこしといい、鴨のレア具合といい絶品で、あっさりとしたスープによくあう。ラーメン?という感じで、あまりこれまでに食べたことのない感覚で、シンプルで上品なしかし個性のあるラーメンだ。
 うまいうまいと、何度もうなりながら食べた。

 
 

日曜日, 9月 15, 2019

健康は当たり前ではない

 数日前、下の子が40度近い熱を出したので、幼児がよくかかる突発性発疹を疑って、近所の小児科で診てもらった。その時は、様子をみましょうということで、座薬をもらって帰ってきた。
 しかし、翌日、BCGの予防注射の跡が腫れていることに妻が気づき、あまりにも痛がっているので、これは川崎病ではないかと疑い、再度、近所の小児科を受診した。先生がその疑いがあるからとすぐに紹介状を書いてくれ、名古屋第二赤十字病院で川崎病と診断され、その日のうちに入院することになった。
 川崎病は聞きなれない病気だが、全身の血管が炎症を起こす病気だ。年間1万人ぐらいの5歳未満ぐらいの幼児がかかっているそうだ。原因はまだよくわかっていないが、治療法は確立しているので、早めに治療すれば完治し後遺症も残らない。しかし処置が遅れると、心臓の血管にコブができたりして、後々大変なことになる。
 うちの子は早期に処置できたことが幸いし、順調に回復し、今日退院する。退院後も定期的に診察を受ける必要があるが、その方が安心だ。点滴を受けている我が子の横で添い寝することなど想像したこともなかったが、「健康は当たり前ではない」ということを改めて感じた。そして、日本のすばらしい保険制度に感謝したい。

日曜日, 8月 18, 2019

明るい北朝鮮

 帰省先のいわきから車を飛ばして名古屋に戻り、今はシンガポールにいる(シンガポールはしばしば、明るい北朝鮮と形容される。確かにその通りだ。)。さきがけのショートビジットのためだ。終了発表会を除けば、これがさきがけの最後のイベントだ。
 本当に安浦先生のさきがけに入れてよかった。これほど学びの機会が与えられた時間はなかった(もちろん、予算と研究の自由も)。IUのメモリアルホールのスタバで、さきがけの申請書を書いていたことを思い出す。在外研究でたっぷり時間があるのに、さきがけの1つも獲れなかったら恥ずかしい、ただその意地だった。
 大風呂敷を広げて、後は野となれ山となれという心境だったが、すごいメンバーに刺激を受けて、自分の研究もそれなりには進展したと思う。これから、まとめと成果にする作業が必要になるが。
 初日から、アドバイザーの先生方やメンバーの仲間からたくさんの刺激をもらった。今回は最終日に30分の研究発表がある。たくさん学んで、これからの励みにしよう。

土曜日, 8月 03, 2019

きな臭い

 ここ数日の新聞を読んでいると、本当にきな臭い。トランプという小学生のやることを皆まねているのか、どの国も自国のことしか考えていない言動がばかりが目に付く。一歩間違うと戦争が起こりかねない感じだ。
 徴用工問題、ホワイトリスト除外、日本製品不買運動。一体、日本と韓国は何をやっているんだ。いがみ合ったところで、何も始まらない。
 過去最悪とも言われる日韓関係の最中に、トリエンナーレの展示問題。表現の自由はもちろん重要だが、これを公的イベントでやる必要があったのか。そして、表現に反対を表明する自由もまた重要だが、テロ予告や脅迫という形をとることはぜったいに間違っている。
 みな落ち着こう。頭を少し冷やそう。そして、この本を読もう。

土曜日, 7月 20, 2019

5th IC2S2

 アムステルダムで開催されている計算社会科学の国際会議IC2S2に参加している。これで5回目だ。振り返れば、2012年にフィンランドで開催された第1回会議に衝撃を受け、それ以来、この分野を研究している。
 研究者として年齢的に中堅どころになってきたので、いろいろ計算社会科学について意見を求められることが多くなった。しかし、計算社会科学とは何かと尋ねられても、まだうまい答えが見つからない。
 研究室のウェブサイトにそれらしきものを書いてはいるが [Link]、急激にしかし確実に変化を遂げているこの分野を適切に表現できているとは思わない。今はしばし、この流れに身を任せ、時にもがきながら、どこにたどり着くのかを楽しもうと思う。
 第6回はどこで開催されるのか?学会最終日の今日発表される。

土曜日, 7月 13, 2019

くたびれた、とは言いたくない

 とにかく忙しい6月、7月前半だった。急に取材が増えたのも一因かもしれない。
 そして、協力を依頼され、書かなければいけない文章が3つ。遅筆ゆえに、これもまた悩みのタネ。年に何本も論文や本を書いている人は、一体どんな生活をしてるんだ?
 来週からIC2S2で一週間、アムステルダムへ。今回はBrunoとy研究のポスター発表。自分の発表はない。最新の話題をキャッチアップし、ソーシャルネットワーキングをしてこないと。
 国際会議から帰ってくると、その週はびっちり予定が詰まっていて、特に25日は取材が2件、その後に公開ワークショップでの発表。ああー。
 しかし、くたびれた、とは言いたくない。ロードワークを再開して、体力をつけないと。
 

水曜日, 7月 10, 2019

さきがけと東北

 7/4-5の日程でさきがけの領域会議に参加した。泊りがけの会議としてはこれが最後だ。さきがけに採用されてから、もう3年が経とうとしている。本当に時がたつのは早いものだ。
 まもまく、成果報告書の準備を始めなければならない。大風呂敷を広げた研究計画だったが、果たしてうまくいのだろうかと、最初は心配だった。しかし、初めてしまえば、この緊張感の中での研究は、苦しいながらも、楽しいものだった。間違いなく、自分の研究人生の重要な1ページだ。
 領域会議の最終日、震災遺構である仙台市立荒浜小学校に立ち寄った。この小学校に避難した人は、全員助かったそうだ。しかし、周辺住宅は全滅。市民を助けようとして犠牲になった消防署の方や、子供を助けに行こうとして亡くなった方がいるそうだ。この写真が当時の津波の凄さを物語っている。
 福島に育ててもらった人間として、東北の復興を心から願っている。どこに住んでいようと、東北は自分の故郷だ。




日曜日, 6月 30, 2019

サタプロ

 東海高校・中学主催の一般向けの土曜公開講座「サタプロ」で、フェイクニュースを題材としたディーベートに参加する高校生向けに講義をした。東海高校といえば日本屈指の進学校だ。
 サタプロではこれまでに、益川先生や池上彰さんなど、かなり著名な方々も発表している。どんなにお忙しい先生でも、優秀でやる気に満ちた高校生に依頼されれば、二つ返事で了承するに違いない。
 私が担当した講座には東海高校の学生だけでなく、旭丘高校、千種高校、南山高校など、名古屋の他の進学校の生徒たちも参加していた。久しく90分の講義をしていないので、時間配分を少し間違えてしまったが、生徒たちはとても熱心に講義を聴いてくれて、鋭い質問がいくつも出た。とてもよく勉強をしている生徒たちだ。(先日、総務省で同様の発表をしたが、その時に出た質問よりもはるかに的を射た良い質問だった)。
 こういう学生たちとやりとりしている時は、大学の先生をやっていてよかったと思える瞬間だ。基本的に学校という自由に学べる場所が好きなのだ。

日曜日, 6月 23, 2019

久しぶりのお茶大

 第10回ソーシャルコンピューティングシンポジウムの招待講演に呼んでいただき、久しぶりにお茶大を訪れた。学生時代、お茶大の「しいのみ」というサークルに入っいたので、よくここを出入りしていた。もう20年近く前のことだ。
 えっ、20年!?大学を卒業してから、もうそんなに時間がたったのか...。どおりで研究室の学生たちと話をしても、いまいち通じないわけだ...。
 正門前にナマステというカレー屋さんがあって、そこの前を通ると、ナンを焼いているインド人のおじさんがニッコリ笑ってくれたのを思い出す。その場所は別の飲食店に替わっていた。
 肝心のシンポジウムだが、私の発表は興味をもって聞いてもらえたようだ。それは何より。教科書では知っていた増永先生に、自己紹介をすることもできた。増永先生は、お茶大を退職した後、青学の社会情報学部を作ったそうだ。現在もなお、精力的に活動されていて、教科書の執筆もされている。そのバイタリティーを見習わねば。

土曜日, 6月 08, 2019

デジタルタトゥー

 NHKのドラマはなかなかクオリティが高い。「フェイクニュース」というドラマは、この問題のエッセンスがよく描けていて、好きだった(新井浩文の事件のせいでお蔵入りしてしまったが)。
 今見ているのが「デジタルタトゥー」。ネットの書き込みが消えないことを指す比喩だ。
 今や誰もが情報の発信者となれる時代。しかしそれは、下手をすれば、言ったもの勝ちの世界。
 嘘も真実もごちゃまぜのまま拡散していき、決して消えることはない。永遠の過去の囚われ人だ。そんな時代を我々は生きている。

水曜日, 5月 29, 2019

池上彰緊急スペシャル

 6月7日(金) 20:00~21:55 放送のフジテレビ「池上彰緊急スペシャル みんなダマされている!?悪質フェイクニュースの罠」に出演します。番組の収録自体は3月末でした。
 自分がテレビ向きの人間ではないことを痛感した撮影でした。池上彰さんや高島アナ、出演者の方々に助けられて、最初はガチガチでしたが、最後の方は少し落ち着いてコメントができたように思います(カットされているかもしれませんが)。
 さて、どのような番組に仕上がっているでしょうか。

日曜日, 5月 19, 2019

43

 私が生まれてから、地球は太陽の周りを43周しました。月日が流れるのは早いものです。
 誕生日のディナーは、家族で「文化亭」という洋食屋さんに行った。私は味噌煮込みハンバーグ(あまり、名古屋以外ではないメニューかも)、妻はポークステーキ、息子はお子様ハヤシライスを食べた。どれもすごくおいしかった。このクオリティーでこの値段は、東京ではありえない。
 ぜひオススメしたい店だけど、車がないと行きづらいので、観光客向けではないかもしれない。それから、人気店なので予約は必要です。
 44周目に突入した地球を自分に重ねて応援しつつ、2020に向けて頑張ります。

木曜日, 5月 02, 2019

令和元年

 令和元年になった。昭和に生まれ、平成を生き、令和に突入。令和はどんな時代になるのだろうか。
 思えば無謀な20代を過ごした。私大の物理学科に入り、公立と国立の大学院に進学し、専攻も変えた。40代の自分から見ると、「無謀」以外にこれを表現する適切な言葉がない。
 やりたいことをやるために、あちこち移動してきたので、コネやら伝手やらがない。したがって当然、就職には苦労することになった(この先、出世も苦労するのだろう)。今の職を得たのは奇跡みたいなものだ。こんな生き方は、今の若い人たちには全然お勧めできない。
 しかし、「人間頑張っていれば何とかなるもんだ」というのが、これまでに得た経験だ。節目節目で手を差し伸べてくれる人が現れる。もっとも、ここ数年はその人は現れないが(きっと旅にでも出ているのだろう)。
 年とともにがむしゃらさやフットワークの軽さが失われてきた気がするので、もう一度あの頃を思い出して頑張ってみよう。
 

金曜日, 4月 12, 2019

ラジオ収録

 はじめてラジオ収録に行ってきた。CBCラジオの「燃えよ!研究の志士たち」という今年4月から始まった新番組だ。以前、テレビのインタビューや収録で、うまくコメントできなかった経験があるので少し身構えていたが、小堀勝啓さんの上手なリードで楽しく話すことができた。
 自分も中学生、高校生の頃はよくラジオを聞いていた。夕べのひとときやオールナイトニッポンなど。ラジオにはラジオの独特の魅力があり、決してなくならないのはそのためだろう。
 私の出演回は、6/30, 7/7 6/16, 23の11:40~11:55に放送される。計算社会科学について話してきた。radikoでも聞けるので興味があれば。

※ 放送日が変更になりました。

土曜日, 4月 06, 2019

追い風

 新年度が始まり、研究室には2名の修士学生が入ってきた。これから一緒に研究するのが楽しみだ。申請していた科研費(基盤B)も無事通り、同僚のIさんとの共同研究も始まる。今年度でさきがけが終了になるが、当面、研究資金は何とかなりそうだ。
 計算社会科学やフェイクニュース問題が注目されるようになり、急にいろいろなところからお声がかかるようになった。明らかに「追い風」が吹いていると感じる。
 この風を味方につけて、研究をしなければ。早晩、この風はやむだろう。今、ここで化けられるかが試されている気がする。

火曜日, 3月 19, 2019

星4つ

 拙著『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』は、おかげさまで、多くの方から「わかりやすい」という言葉をいただいている。著者としてこれほどうれしいことはない。アマゾンの評価も含め、評価はおおむね星4つである(星を1つ減らす理由は人それぞれ。テーマがテーマだけに上出来だと思う)。
 もっと紙面を割いて専門的な知識を盛り込んだ方がよかったかしらとか、内容を網羅的にした方がよかったかしら、と思ったこともあったが、最初から「フェイクニュースの科学に関する入門書です」と割り切って書いたのが結果的にはよかった。この本を読んでほしい読者層は、科学者やジャーナリストなどではなく、一般の人たちなので。
 何人かの方が拙著を読んでブログなどでコメントを書いてくれている。



土曜日, 3月 16, 2019

夜の静けさに思う

 ぎゃんぎゃん泣く下の子を何とか寝かしつけ、束の間訪れるのがこの静けさ。空気清浄機の「クォー」という音、子どもの寝息、忘れた頃に動き出す冷蔵庫の音。自分を見つめなおす時間でもある。
 世の中の流れが早すぎるのか、自分が遅すぎるのか、得も言われぬ焦燥感が日々ついて回る。余力でやらなければならないことが多すぎて、一番やりたいことを圧迫して、本末転倒なことになっているのがいけないのだ。
 こんまりさんの断捨離が全米で受けているそうで、要するには「ときめくかどうか」で、えいやっと物を捨てていく。英語だと「spark joy」。
 仕事も「spark joy」かどうかを自身に問うて、Noだったら捨てることにしようか。雑用はすべてNot spark joyなのだが...。
 
 
 

土曜日, 3月 09, 2019

武器化するフェイクニュース

 NHKクローズアップ現代プラスの3月4日の放送は、フェイクニュースがきっかけとなり、自ら命をたった台湾の外交官についての話だった。私もインタビュー出演した。
 2月半ばにNHKの方から連絡があって、はじめてこの事件を知った。インドでは、ネット上のデマが原因で殺人事件が起こったことはニュースで知っていたが、日本でこんな痛ましい事件が起こっていたなんて、それまで知らなかった。
 当初の予定では、「中国がバスを手配して、台風の被害を受けた関西空港から同胞を移動させている」というデマが、SNS上をどのように拡散し、変遷したのかに関してコメントするはずだった。しかし、そこを深掘りするよりは、「この事件を教訓としてほしい」という、外交官の奥さんの意向にそう形の内容に変更になった。
 この1つのデマは、中国側では中国政府を称賛する声とともに拡散した。一方、それは台湾の人たちの怒りを煽り、台湾政府の対応のまずさを非難する圧力となった。SNS上のデマを台湾のマスコミがファクトチェックせずに放送したことが、さらに自体を悪化させ、この外交官を追い詰めた。ネット上の嘘が現実世界の悲劇を産んだのだ。
 一見、中国と台湾という緊張関係にある国同士の特殊な問題のようにも見えるが、このデマが拡散する構造は他のフェイクニュースの拡散とも類似している。同様の事件は、どこの国でも、どんな人にでも起こりうる。そのことを改めて思い知った。

追伸:NHKの論調とは異なる意見もあります。異なる意見に触れることもまた重要です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190311-00000006-jct-soci

日曜日, 2月 24, 2019

去者不追

 孟子が弟子をとるときの流儀が語源だという。
 今年の2月試験で笹原研志望の学生が2名合格した。しかし1名は、辞退のメールを今日送ってきた。なので、8月試験の合格者1名を含めて、新たに2名が研究室に来ることになる。
 この辞退した学生の行動に「うーん」と思ったので書くことにする。
 試験前に研究室訪問の希望がきたので、まず快諾した。僕が30分程度研究テーマについて話をした後、院生室に連れて行って学生たちと話をさせた。 
 その後、院試直前にも2度目の研究室訪問を希望がきた。早急だし、私も学生たちも多忙な時期だったが、少しの時間ならばと受け入れた。その時は、「ここが第一希望です」とか「この研究に興味があります」という言葉を信じたし、何てやる気のある学生なんだろうという印象をもった。
 そして無事試験に合格し、「合格おめでとう。4月から一緒に研究できることを楽しみにしています。」というようなメールを2人に送った。1名の学生からはすぐ返信があった。そして、この学生からは長らく返信がないまま時間が過ぎ、辞退のメールが今日届いた。
 もちろん、うちの研究室に来ないと判断した学生をとやかくいうつもりはない。彼には彼の考えがある。ただそれだけのことだ。しかし、僕に見せたやる気が院試に受かるための演技だったとしたならば、背筋がぞっとする。おそらく他大学院に行くのだろうが、一時が万事、十分注意されたし。
 正直気分が悪いが、変な学生を受け入れずによかった、と前向きに考えることにする。やはり、熱意をもって研究に取り組む学生がほしい。 

月曜日, 2月 11, 2019

どどど

 締め切りの嵐は何とか過ぎ去った。自分が関係している論文が2つ、IC2S2のアブストラクト(学生と共著)が1つ、人工知能学会の原稿(学生と共著)が2つ。まだ、計算社会科学ワークショップの原稿(学生と共著)が3つが残っているが、これは何とかなるだろう。それから、新学術の成果報告書とポスター。毎日が作文の日々。
 そして、明日からは修論発表会と院試、そして来週は新学術の領域会議(in 沖縄)。この後は毎週末のように、イベントがある。ついでに、花粉の季節がやってくる。
 満身創痍だが、乗り切らねば春が来ない。来年度の講義の準備もあった。
 

土曜日, 1月 26, 2019

ポジティブ情報学シンポジウム

 名大の価値創造研究センターのプロジェクトの1つとして「ポジティブ情報学」があり、昨日はそれ関係のシンポジウムを開催した。私もメンバーの一人だ。
 外部から、ドミニク・チェンさん(早大)と内田由紀さん(京大)をお招きし、ポジティブコンピューティングとポジティブ心理学の観点からご講演いただいた。
 ドミニクさんは、以前から知っていたのだがお会いする機会がなく、初めてしっかりと研究の話を聞くことができた。ウェルビーイングに関して学際的なアプローチで研究をされていて、「テクノロジーを介在させることで人が幸せになれること」、それを探求するのがとても興味深く思えた。この考え方は自分にも近い。
 一方、内田さんの話は典型的な心理学で、農村や漁村、企業を対象として大規模な社会調査を行い、協調性と競争性が幸福度に与える影響について重層的に調べていた。この徹底ぶりはすごい。
 これだけすごい研究を目の当たりにすると、さて自分はどうしたものかと思わざるを得ない。今日の話を聞いて気づいたことは、金子みすゞが言う所の「見えぬけれどもあるんだよ」的なものに形を与えたり気づきを促したりすることに、いい研究のヒントがあるということ。

 

土曜日, 1月 19, 2019

欽ちゃん曰く

 林修さんの番組で、欽ちゃんが、いろんな人にインタビューした経験から言っていた言葉が心に響いた。確かこんな感じのことを言っていたと思う。
世の中で自分の好きなことをやって成功した人は2割ぐらい。成功した人の中には、自分の嫌いなことを極めた人が多い。
研究者は前者の2割の方ではないか、と言われるかもしれない。表面だけ見ればそうかもしれない。しかし内実は、研究に割ける自由な時間は限られていて、 自分でも納得のいかないことに時間をとられることが多い。まだ僕などはましなほうだ。
 自由時間を捻出するためには、できるだけ雑多な仕事は断って「ミニマリスト」になりたくなる。しかし、欽ちゃんの言葉は、むしろ「不得手な仕事ほど自分の成長の糧になる」と読める。
 ある程度の取捨選択は必要だが、自分のやりたいことだけではなく、自分のやりたくない(しかし、自分を成長させてくれる可能性のある)仕事は引き受けるのが良いように思う。

木曜日, 1月 03, 2019

あけおめ2019

 平成最後の年が始まりました。今年もよろしくお願いします。
 我が家では先月末に第二子が生まれ、家族が増えました。今のところ、ミルクを飲むとおとなしく寝てくれるので、大人しい子のようです。
 今年はさきがけ最後の年なので、研究を頑張ります。これまでの成果を論文にまとめ、次の執筆に備えて充電します。